第21話 カードメイカー
あらすじ
俺自身に攻撃力(ATK)があることが判明した。
〜〜〜
俺は驚きを隠せなかった。てっきり攻撃力はないものだと考えていたからだ。その証拠にエルーマで直接攻撃を行なった時に与えたダメージはその強化値分のみだったのだ。(18話参照)
どうやら装備をつけている場合はその攻撃力がそのまま反映されるようだ。
「マサル。手を出しててくれないか?」
「…!こうか?」
俺はオルカマンに手を差し出した。
ポウッ…
LP2300→3800
表示を見るとライフが回復していた。
「ありがとうオルカマン。」
「これは主の力だ。礼は主にお願いしたい。そもそもダメージを受けたのは私が原因だ。」
「そう、落ち込むなよ。気を取り直して前に進もうぜ!」
「…そうだな。それで、主をどうやって探すのだ?」
〜〜〜
「メラノ…ですか。懐かしいのです。」
〔トレカさんはご存知なのですね。〕
「そこには大切な人がいるのです。久々に会いたいのです。」
〜〜〜
.。oO
「トレカはメラノにいる『大切な人』を助けに行ったんだと思うな。このまま中心部に乗り込んで手がかりを探そうぜ。」
「メラノ周辺は敵に占拠されている。そこを真っ直ぐ通るつもりか?」
「そうだ!」
俺は即答した。
「あまりにも無謀じゃないか?例えるなら、速攻(アグロ)デッキ相手に一世代前のコントロールデッキで戦うのと同じだ。」
「うっ…それも…そうだな。」
速攻(アグロ)デッキ、その言葉を聞いて悪寒が身体中に走った。
とてつもなく語りたくなったが、今はそれどころでは無い。後で語ることにしよう。
(後でコラムに追加しときます。)
「一体どうすれば…」
今の手持ちだと敵の本拠地に突入するすべは無い。
カタカタカタカタ!
後方で無数の音が響く。
「こいつら…まだ動くのか?!」
振り向くと、粉砕したはずのルムルムの群れが小刻みに揺れていたのだ。
「マサル!構えろ!」
ブワッ!
ルムルムの群れが一斉に宙に浮く!
「ああ、分かってるぜ!」
俺はガントレットを構えた。
ギュオオオン!
「な、なんだ?」
ルムルムの群れがガントレットに吸い込まれていく。
………一瞬、何が起こったか分からなかった。
〔そうそう、言い忘れていた事がありました。〕ヴォン
頭上に現れたモニターからローラが呼びかけてきた。
「これって、『ホワイトロータス』の機能なのか?」
俺はルムルムを吸い込み終えたガントレットを指差した。
〔おお、分かっていますね。これは、倒したクリーチャーをカードとして登録する機能。
ひと呼んで『カードメイカー』です。〕
「それは最初からついていた機能じゃないか?」
〔確かに、以前からついていました。しかし、『カードメイカー』は一味も二味も違います!まずは、開いてみてください。私が順を追って説明します。〕
こうして俺たちはローラの説明を聞くことにした。
〜5分後〜
なるほど、要はDTGCでよくある『分解・生成システム』のことだ。
分からない人のために説明するとDTGCには余ったカードをポイントに変換し、そのポイントを使って好きなカードを作成する機能があるのだ。
それを元にしているようだが、正直、自由度が低い。なぜなら…
「うーん…この5枚から選択か…」
次回『選択する運命』
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