南地区

南地区は鍛治場や工房がある地区で職人地区とも呼ばれている

鉄を叩く音や人の声が飛びかっている

ポルクは下を見ながら

「朝から元気だな、職人地区は、もうちょっと下に降りてみようかな、キャル」

キャルは高度を大人の目線まで落とした

「ありがとう、キャル」

ポルクはキャルの首もとを撫でると嬉しそうに目を細めた

しばらく飛んでいると

「ポルクとキャルじゃないかい」

キャルは止まり、声のする方に向くと青髪の恰幅のいい女性が立っていた

「ムルさん、おはようございます」

キャルはムルへと近付いた

「おはよう、ポルク、キャル」

この女性はムルさんは染色の職人さんで弟子が3人いる

「今日はどうしたんだい?」

「仕事がないか、パトロールしてたんです、ムルさんは?」

「そうなのかい、私は今から工房に向かうところだよ」

「そうなんですか」

「よかったら、付いてくるかい?」

「いいんですか?」

「いいよ、あの子達も喜ぶからね」

「それなら付いていきます」

キャル達は工房へと向かった

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