無能だと思われた陰キャが本気を出せば東大余裕→幼馴染が彼氏にする条件を金持ちイケメンに提示したから俺は本気を出さざるを得なくなった結果...
雲川はるさめ
第1話
「いい加減、俺と付き合えよ。
俺は、もうおまえに、100回くらい、告白してんだからな」
「嫌よ、あんたと付き合うもんですか」
「ったく、つれねーよなぁ。
なんで、うん、いいよって言わねえかなぁ」
「別に好きな男、いねーんだろ?だったら
別に、取り敢えず、付き合うわ、でいいだろーがよ」
「嫌ったら嫌」
夏のある日の放課後。
俺の名前は山吹シンジ。現在高校二年生。
昨夜、フォートナイトをオールしてやったために寝ぼけまなこの俺は、さて帰ろうと
下駄箱に向かっていた。
そのとき。俺の幼馴染、林ユーコの話し声が聞こえてきて、更に、男の声も聞こえて
きて、俺は足を止めた。
どうやらお取り込み中らしかった。
下駄箱の陰からちらりと現場を覗くと
告白場面で。
林ユーコを是が非でも落としたいイケメン男子、藤島がいた。
男前にして、サッカー部のエースストライカー。頭もいい財閥の御曹司。
学年一モテる男で俺と同じクラスだった。
対して、俺の幼馴染林ユーコはポニーテール女子。
家がお金持ちとかではないが、
学年一の美少女にして、スタイル抜群。
そして、成績も学年トップ。更に加えて
バレー部のエースアタッカー。
藤島と同じく、文武両道っぷりを発揮し、
学年一のモテ女だった。
クラスは俺と同じ、二年一組。
イケメン御曹司、藤島が俺の幼稚園時代からの幼馴染、林ユーコを狙っているのは
もう有名な話だった。
さっき聞こえたように、
藤島がユーコに百回くらい想いを伝えていて、
その度に、ユーコは断っていたって噂は、
もうなんつーか、知らないやつは
いないってほど有名な話だった。
さて。
ユーコと藤島の会話はヒートアップしていた。
「じゃあさ、こーしよーか?
一週間後にある、数学の定期考査。
俺が学年一位をとったら、おまえ、意地張ってないで俺と付き合えよ」
「うーん。
まぁ、その条件、飲んでもいいけどさ」
「その代わり、次のテスト、
学年トップを取れなかったら、いい加減、
私のことは諦めてよね?」
「おう、いいぜ」
不敵な笑みだった。
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