第4話 夜食はカロリーが気になるの

 おなかがすいた。


 いかん。非常にいかん。


 腹の肉をつまむ。つまめる。いかんともしがたいですのよ非常事態ですわ。


 さあ、何を頂きましょうかね。




 ヒガシマル。


 それは、うどんスープという魔法の粉を開発せしめた、錬金術師。


 だが、その探求心は留まる事を知らない。


 そう、出ていたのだ。


 ヒガシマル、そばスープ(粉末)が!


 そばつゆと言えば、冷たいおそばには濃いおつゆ。あったかいおそばには程良く薄めたスープ。


 はてさてこれは……あったかいおそば用のスープだ。


 しかして、炊き込みご飯にも使えるし、お鍋のスープに使っても良い。


 やはり、錬金術師は奇跡を起こす。


 それを見かけた私は、迷わずストックの仲間入りさせていた。




 そう、お蕎麦。


 饂飩VS蕎麦の争いは、度々繰り広げられている。しかし、ここでは完全に勝者が決定した。


 蕎麦だ。


 理由? 愚かな、聞くまでも無いだろうに。


 そう、カロリーだ!(涙


 夜食に饂飩だと? 貴様、理性を呼び戻せ! 己の腹肉を、粘土細工で盛り付ける如く、一回り増やしたいのか!(号泣


 そう、お夜食には饂飩は御禁制。蕎麦だ。異論は筋肉美に溢れたスタイル百点にしか認めない。一般人の夜食に饂飩は御禁制なのだ……



 とはいうものの、私は蕎麦も好きだ。美味しい。出来れば茶蕎麦が良い。美味しい。


 そう、争いなど止めるんだ。良いじゃないか、饂飩も蕎麦も美味しい。美味しいのだ。



 乾麺を取り出すと、たっぷりのお湯で茹で上げる。


 茹でる間に、どんぶりへ粉末そばスープでおつゆを用意しておく。



 さあ、茹で上がった蕎麦を、どんぶりへ入れるだけ。


 後は、冷蔵庫の残り物を……無い!


 なんだと、今日は、残り物が何も無い。


 そんな、素うどんならぬ素そばで食べよというのか、神よ……


 いや、まだだ、まだ、漬物がある!


 そう,蕎麦は渋い。渋いのだ。蕎麦と漬物。良いじゃないか!



 あったかいお蕎麦をすすり、冷たい漬物で口直し。完璧だ。


 ……そろそろ、お夜食を減らさなければならない。リングフィットはもう買ってある。大丈夫だ、問題ない。


 お夜食は罪な味。食べた分、動こう。うん。


 あー、おいしかった! ごちそうさまっ。

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