唐揚げ、そして檸檬
宵闇(ヨイヤミ)
第1話
突然だが、こんなことはないだろうか。
飲みに行った時に唐揚げを頼む。そして置いてある檸檬を、無断でかけてしまい、そこから争いが始まる。
そんな光景を、一度は見たことがあるんじゃあないか?正直どうでもいい争いだ。
俺自身、かけてもかけなくても、どちらでもいいんだ。しかし周りにはそうはいかない人がそれなりに多いようで、かける派とかけない派が存在している。きのこ党とたけのこ党の争いのような感覚で見ているがな。
かけるのか、かけないのか。
その争いを止める方法は幾つかあるだろう。
例えば、最初から2皿頼む。そうすればかける人とかけない人で分けて食べられる。平和だ。
だが、それ以外に思いついたものがある。
それは、今の案に似ているが、頼むのは1皿でいいというものだ。
2皿では多い場合があったとして、その時に同じように2皿頼んではいけないだろう?
1皿頼む。そしてそれを半分に分けてしまえばいいんだ。足りないなら後で追加注文すればいいんだから。これなら解決だ。
俺は一度だけこれを飲みの席で提案した。
だがこれは受け入れられなかった。
檸檬をその皿のもの全体にかけたい。
そういう理由だった。
分けても皿に残ったものにはかけられるのだからいいじゃあないか。と、正直そう思う。だが今それを言うときっとこの場の空気は食事どころでは無くなってしまう。
だから俺は開きかけた口を閉じ、その争いを眺めていた。
皆さんはかける派ですか。
それともかけない派ですか。
唐揚げ、そして檸檬 宵闇(ヨイヤミ) @zero1121
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます