流れ星が逃げる前に(f)
春嵐
01
初めて会ったときから、ずっと。消えてしまいそうなひとだと思った。それでいて、心の奥に、暖かい
「凍華」
なのに、彼の名前は凍華。凍の華。真逆だと、いつも思う。
振り向いた彼が、やさしく笑う。手が差し出される。それを握って、ふたりで街を歩く。最後になるかもしれないデート。いつもそうだった。きっと彼は、いつか。私の前からいなくなってしまう。だから、今。せめて彼の近くにいたい。彼の暖かい心を、感じていたい。
暖かい手だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます