26 雑魚に紛れた雑魚

暗黒森林の前で馬車を降り、

数分歩いたガウスとコウとボウ。



「騎士団が集まっているのはあっち方だ。


俺はそれに合流するが、

お前たちはここでこぼれた雑魚の処理を頼む」



「わかりました。

絶対に王国の方へは逃がしませんよ」


「……あぁ、任せろ」


「頼もしいな!!

では終わったら迎えに来るからな」



そう言い、ガウスは森のさらに奥の方へと

向かっていくのだった。











ガウスが去った数分後、

森の奥の方が騒がしくなる。



「……始まったみたいだね?」


「そうだな、といっても相手はリラビだしな」


「確かに、そんな強い魔物では

無いと思うんだけど……何かの練習でもするのかな?」


「かもな、おっ、さっそく来たぞ」


「じゃあ僕たちも戦うとしますか~」



そう言うとボウは短剣を

コウは少し刃の欠けた剣を抜いた。



「ゴブリンとグール……雑魚だな」



そう言いながらコウは次々に魔物を

切り倒していった。


それに続くようにボウも魔物の急所へと

短剣を突き刺していく。


そして、数分後。



「あれ? もしかしてリグールも居る?」



ボウは遠くに見えるグールの上位である

リグールを発見した。


「……本当だな、ちょっとはマシな敵だな」



そう言うと、コウは今まで戦っていた

グールやゴブリンを無視し、

リグールへと走った。



「はぁ……じゃあ雑魚は僕が相手しておくよ」



ボウはそんなコウを見て溜息をつきながら

そう呟くのだった。

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