04 修行(2)

スキル


それはこの世界に住む、誰もが1つだけ持っているもの。


つまり、切り札のようなものだ。


そしてこのスキルによって戦闘方法や

強さが大きく変わってくる。


そして、この世界にはラストスキルと呼ばれる

強力な強さを誇るスキルが存在し、

そのスキルを持つものを大賢者と呼ぶ。











「では……かかってくるのじゃ!」



ルーベルがそう叫んだ瞬間、

コウはルーベルとの距離を一気に詰め、

腰に下げた剣を振りぬいた。


しかし、その剣は空振りに終わる。



「くそっ……相変わらず、歳不相応な動きだな」


「それは褒め言葉と受け取っておくからの?」



そう言いニヤリと笑うルーベルへボウの矢が迫る。


しかし、これも華麗に避けられる。



「まだまだ二人とも甘いの~」


「ボウ、そのまま頼む」


「了解だよ」



コウの言葉にボウは短くそう答えると、

絶えず弓を打ちづづける。


それを避け続けるルーベルへ、ボウは背後を取り

大きく振りかぶって剣を振った。



「ぐはっ!!」



そう言い、後ろに吹っ飛んだのは、



「コウっ! 大丈夫!?」



コウだった。


慌てて駆け寄るボウへコウは笑って



「あぁ……これぐらい平気だぜ」



そう呟いた。



「っ!!}



突然、コウを見たボウは咄嗟に顔を逸らした。


そんなことをしている2人の下へルーベルが近づく。



「そんなことをしていてよいのかの~?」



そう言いながら近づくルーベルの右手には

眩いほどに輝く剣が握られている。


先ほどはコウがルーベルと剣を交えた結果なのだ。



「……相変わらず、力も桁違いだな」


「また褒めてくれるのか? 嬉しいのぉ~」



コウの嫌味にそう答えるルーベル。


その後も3人の戦いは続くのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る