モテ期到来のお知らせ!

安田もちもち

第1通

人にはモテ期が二度来ると言われている。そんなのは都市伝説にすぎない。なぜなら、僕には一度も来ていないからだ。まだ高二の春だからだと思うが、そろそろ来てもいいと思う。ちなみに、僕の名前は山田モブ男だ。どんな名前をつける両親だ、と思う人もいると思うが、僕も同じことを思っている。名前の通り、モブのような人生を送ってきた。

今日もいつもと同じような日を送った。幼馴染こそいるもののどうせ彼女は僕に気はない。家に着くと、ポストの中に新聞と僕宛ての手紙が入っていた。開けて見てみると、



明日から家族以外からめっちゃモテるよ。

           byすごい人


もちろんこんなの信じるはずがない。しかし、どこかで期待していた自分がいた。

次の日、モテだした。家から出たら幼馴染が

「ねぇ、一緒に登校しない?」

と、くっついてきた。彼女の名前は、早林凛子だ。

「もっ…もちろんいいよ!」

そう答えると、2人で仲良く学校に行った。

こんなことは、小学生以来だ。心臓が口から飛び出そうだった。ようやく学校についた。するとクラスの女子が僕を見るなり頬を赤らめた。もう疲れてしまった。

「保健室行ってくる。」

唯一の友達に言うと、そいつは

「おう。行ってらっしゃい!」

と元気よく言った。あいつの名前は、猪俣真司。特に紹介することはない僕と同じような人物だ。保健室についた。

「すいませーん、田中先生いますかー?」

先生は嬉しそうにこちらへ近づいてきた。今気づいた。田中先生も女性だ。詰んだ。

「どうしたのぉ?」

「あっ何でもありませーん。」

僕はそう言ってドアを閉めると、無断で早退した。急にモテるのは体に悪いらしい。こんな事いつまで続くんだ。できればその間に彼女は作りたいな。そもそもすごい人とは誰なんだ。そんなことを考えていると、家についた。制服を着替え、ベットに横たわった。寝てしまった。

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