上様の無念

(2021年8月22日 第25回「篤太夫、帰国する」視聴後)


 徳川勢の様々な人々が「上様の無念」と言うけれど、そういう意見に対して、慶喜の方は無言。

「近代化した薩長軍には、徳川が束になっても無駄死にするだけ」という事を味方が分かってくれないのが、慶喜にとっての無念だと思う。

 第二次長州征伐の段階で、もう連戦連敗。

 そこに薩摩や土佐、佐賀等の近代装備を仕入れた雄藩が合流したので、勝ち目が全然無い。

 鳥羽伏見の戦いでもボロ負けし、彦根藩(井伊家)まで裏切る始末。

 それでもまだ、徳川の武士たちは戦おうとする。

 徳川は、もう勝てないという事を、分かってくれない。

 分かってくれない以上、大阪に置き去り。

 強制的に、終戦。

 問答無用で、終戦。

 それでも分かってくれない人たちが継戦しようとするのを相手にせず、退場。

 誰が何と言おうと、軍事政権を自ら畳んだ徳川慶喜は、偉い。



 それにしても、徳川勢で最後まで戦い抜いたのが、刀での戦いを時代遅れだと悟って最新式銃での戦術に切り替えた土方歳三って、皮肉だよね(笑)



 今回は、これまでにいたしとうございます。

 アテブレーべ、オブリガード。


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