14日目

 ドラゴンの住む島に渡るため、港町にやって来た。

 だが船代は10万ルピー必要だという。

 

「魔物を倒して金を稼ぐとするか」


 今の俺達なら野良モンスターを倒すくらい楽勝だ。


「私、あんたの炎の魔剣使ってみたいんだけど」


 女神が言い出した。

 俺もどっちかといえば氷の剣の方がクールで好みだ。


「じゃあ交換しようぜ」


 俺と女神はお互いの剣を交換する。


 その後、効率的に稼ぐため二手に別れた。


 しばらくして現れた魔物に、俺は氷の聖剣を振るった。


「くらえ、エターナルフォースブリザード!」


 しかしなにもおこらなかった。


「えっ……」


 刀身をよく見ると、“セキュリティ対策のため初回起動時に指紋認証した人物以外は使えません”と書いてあった。


 魔物はおかまいなしに襲いかかってくる。

 俺は泣きながら逃げ出した。

 前方に、同じく涙目で逃げてくる女神の姿が見えた。

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