9日目
俺達が森に入った直後、魔王の右腕である暗黒騎士が何百人という部下を従えて森を包囲した。
なんでも、今この森には魔王軍が最も警戒する「青の勇者」が滞在しており、その討伐に赴いたとのことだ。最悪のタイミングだった。
「青の勇者って俺のことじゃないよな」
「当たり前でしょ。なんであんたみたいなザコを魔王軍が警戒するのよ」
「くそ。とばっちりってことかよ」
奴らがいなくなるまで隠れてやり過ごそうとしたが、あっさり見つかってしまった。
襲い掛かって来た魔物に、火の剣の火球を放つ。
直撃したが、魔物はちょっと顔をしかめただけだった。
「やっぱり魔王の右腕は強いんだな」
「アホ。あれは魔王軍の一番下っ端よ」
つまりこれと同等以上の敵が数百人いて、さらにそいつらを束ねる暗黒騎士がいるのだ。
俺は一目散に逃げだした。
やれやれ、などと言う余裕はない。
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