俺が萌え声の女の子の財布になった話

みうく

俺が萌え声の女の子の財布になった話 PART1

出会いはスカイプの会議だった。 当時、俺は頭おかしくなるほどニコ生やツイキャスで「萌え声」の配信を見ていて、そりゃもう萌え声の虜にされていた。

そのカワイイ萌え声たちを広めたくて仕方のなかった俺は、リア友(イケボ)に録画を見せびらかした。


すると、リア友(イケボ)は「大したことないじゃん(笑)」

と鼻で笑いとばした。[以下イケボとする]


は? と惑う僕。


「もっとカワイイ萌え声、俺が見つけてやるよ! やろうぜ!スカイプ!」


は?は!?はっ!!?って感じだった。頭に❓マークが浮かんでた。


そんなこんなでスカイプをすることになった。

「オレがカワイイ萌え声みせてやっから!」とか言って、自信満々にイケボは掲示板から女の子を会議に入れてきた。


ーーそこから僕らの萌え声漁りは始まった。


結論から言うと、惨敗だった。惨敗続きだった。 惨敗というのも「僕ら」が惨敗したのではなく「僕だけ」が惨敗した。

会議が始まると明らかにイケボだけが女の子にチヤホヤされていた。

対してブサボ僕は女の子に相手にもされずかませ犬にされた気分だった。 イケボ4ねや!とつくづく思った。


しかし、そんな僕に転機が訪れる。 イケボが新しい女()を会議に入れた。

新しい女「やっほー」

アイコンはデレマスの双葉杏。



声は音域こそ低いが、むちゃくちゃカワイイ声。 声が似てる声優は思いつかなった。 今まで話してきた中でダントツでカワイイと思った。


プリズムボイスかよ!? と思いながら即座に脳内で美少女思い浮かべた。天使が舞い降りたのかと思った。

それだけじゃない、何故かその子は他の女の子とは違って僕に親しげにしてくれた。


僕の下の名前を聞き出して、「これから◯◯◯(下の名前)って呼ぶねっ!!」 とか言ってきて、心臓のドクンドクンが止まらなかった。

そんでもって、チャットで「個通しよっ??」と言ってきた。 意味が分からなかった。 だって、声が全てのスカイプ界で僕を選ぶ理由なんて無いと思ったから。

(※個通とは2人で通話を繋ぐこと。 何の略かは知らね。)


あまりの出来事に動揺した僕は会議をブチ切ってイケボに個通をかけた。意味分からんかったし。

事情を話すとイケボは「何それ、チャンスじゃん? 行ってこいよ!」 と僕を送り出してくれた。



僕「もしもし......」

萌え声「◯◯◯くん!?」


また僕の名前を呼んでくれた。 それだけで僕は絶頂しそうだった。


頭真っ白になって上手く話せなくなってしまう僕。コミュ障の典型ってやつだ。


そんな僕に萌え声子は「◯◯◯くんの趣味ってなに?_?」

って話題を振ってくれた。


正直、趣味なんてなかった僕は返答に困ったけど、とりあハマってた「配信見ることかな。」と答えておいた。

すると萌え声は「ホント!? あたしも!!」 と言ってきて、配信者の話で盛り上がった。


それから彼女がイケメンモデルやSilent Sirenが好きなこと、同じ東京に住んでること、名前がミク(仮称)だということを話した。

[以下、ミクとする]

話が尽きてくると、ミクちゃんが 衝撃の一言を繰り出してきた。

「明日遊ぼうよ!!!!」

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