天使の恩恵を授かった俺は異世界で無双する

@kana0350

第1話 全ての始まり

俺は湊佑貴

これといって特徴がある人ではないがしいて言うなら、オタクであることから昔からいじめを受けてきた。抵抗したところでどうにもならない事は分かり切っているため、なにをされようとずっと耐えてきた。しかし、ある日から自分が消えてしまえば何も考えずに死ぬことができるのでは?という考えを持つようになった。


4月初旬、暗い気持ちと共に通学路を歩く。

「はぁ・・・また学校か」

ため息をつきながら、今までのされてきた事を思い出している。自分の昼食代を削っていじめの主犯者達に買わされ、手に入らなかった時は殴る蹴るは当然で散々ボコされたまま放置され、呑気に食堂に向かう。クラスにいる女子たちは俺なんかに見向きもせず食事を楽しんでいる。更に体育ではサッカーやバスケをするときは集中放火でいつもボロボロだった。そんなつらい日々をあと二年も続くと考えると途方もない感じがする。そんな事を思っているといつもの交差点につき信号が変わるのを待っていると、見ているアニメのキャラのような女の子が目に入る。思わず自分の目を疑った。

「まじかよ。こんなにも似てる人っているんだな」

などと呟いているといきなり突風がきて思わず目を閉じた。あの子も同じようだった。だが、異変に気が付いてしまった。今の突風の影響で建設途中のビルから鉄骨が落下している。それもあの子の上に。俺は咄嗟の出来事で体が動かないと思ったが自然と動いていた。バックを投げ捨て、全力で走る。不思議そうに俺を見ていたがおかまいなしにその子を突き飛ばし、走馬燈が見えた。

「これが死ぬって感覚なんだな。案外あっさりしてんなぁ・・・」

この言葉を最後に湊佑貴は命を落とした。


気が付くと何もない空間に立たされていた。どこを見ても何もなく無限に続いているような感じがした。ただ、茫然としていると一人、空からゆっくりと降りてくるのが見えた。やがて俺の目の前まできてこう言う。

「お前さんはあまりにも報われない人生を歩んできたんだな。その結果がこの何もない空間を作り出している。このまま全て終わっていいのか?」

と問いかけてきた。

「嫌に決まってるじゃないですか。今までの人生はあまりにもクソゲー過ぎたので生まれ変われるとしたら、誰にも負けず、何だったてできる人になりたいですよ。まぁ、そんないい展開はないことはわかっていますけど。」

(あぁ、こんなに自分の思いをぶちまけたのは初めてだな。でもすっきりするんだな)内心思いながら話した。


「そうかそうか、やはりそんな風に思っていたんだな。天界からずっと眼をつけていたからな。」

「ちょっと待ってください。天界?というとあなたは神様とかいう存在だというんですか?」俺は今の自分の状況がとてつもなくやばいことを悟った。


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