第5話 「改ページをどこでするのか」という問題。



 各話の句切り。

 これって意外と大切だ。


 ページの区切りで続きを読むかどうか、次のページを開かず終わるかを決断する読者は多いんじゃないかと思うから、どこで区切って次話に持ち越すかは是非とも気を使いたい所。


 私の場合は特に、書いているとどうしたって長編になりがちだから、尚更だ。



 という訳で、今日は「私はこういうところに気をつけて区切ってるよ」というのをちょっと挙げてみようと思う。



①場面の切り替わり


 これはおそらく一番分かりやすい。

 

 例えば・・・・・・。

 ●主人公達がどこかへ移動する。

 ●日付が変わる。

 ●場所が変わる。


 こんな時に次話へと移行する。


 この区切りは、文字数が少ない場合は「***」等で文と文の間を句切り、場面転換を表現している人もいる。

 しかし私は文字数が少なくても特に気にせず次ページにする派だ。


 この両者の差は、おそらく個人の好みでしかないんじゃないかと私は思っている。



②何かが起こる時や、新たな登場人物が加わる時。


 これも、言われてみれば分かりやすいんじゃないだろうか。

 

 ページ最後で前フリをして、次話に持ち越す。 

 週刊漫画などでよく見る「次回へ続く」と同じだ。


 場を盛り上げたい時や、「本話は緩やかだったけど、次話は変化があるから! だから読むの辞めないで!!」と言いたい時なんかに特に効果的である。



 実は私、結構この手法を使う。

 だから読者からはたまに「この気になる終わり方どうにかなんないの?!」という、クレームなのかエールなのか良く分からない感想をもらったりする。


 そういう感想が来る時点で私の『次回が気になってつい次のページを開いちゃう作戦』は成功してると言っていい。

 しかし貰うと何だか続きを心待ちにしてくれている事が嬉しくなって、ついついその先を完全ネタバレしたくなる。


 が、ここはグッと堪える所だ。



 こういう時、私は「次回をお楽しみに」的な感じで先の展開のちょっとしたヒントを与えたりしている。


 伏線大好きな私は、大抵物語の先の展開をどこかしらで密かに臭わせていたりするから「何話に実は伏線が・・・・・・」みたいな感じで伝えて、その伏線を探すか否かは読者に委ねる。

 もしこれで先が気になった人が再びその話数を読みに行ってくれたなら万々歳だが、実際にどうなのかはちょっと分からない。



③邪魔されたくないシーンの前で改ページ


 話のテンポやストーリーを重視する場合、どうしても良いところで話しを切りたくないですよね。

 例えば誰かが良い事を言って、それが誰かの心に響いたシーンなんかは、少なくとも私は一区切りつくまではページを区切りたくない。


 まぁ、もしそのシーンが5,000文字もあれば、良いところで一度改ページするけども。



④描写の節目


 ①でも②でも③でもないけど、文字数的に改ページしたい。

 そんな時もあるだろう。


 そうなれば、後は「不自然じゃない場所」で区切るしかない。



 予め1ページあたりの目安文字数を決めておき、その周辺で

 ●誰かの心情描写や何かの情景描写が終わったところ。

 ●何かの説明が一段落ついたところ。

 ●会話の節目。

 等を目印にして改ページする。


 最初にそう決めておくと、思い切りも付きやすい。



 さて、私の中の改ページのルールは以上だ。

 

 せっかく改ページするんなら、効果的な改ページをするか、邪魔しない改ページをするか。

 どちらにしても上手くやりたいものである。


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