第12話 むかしばなし

 第12話 むかしばなし

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 むかしむかし、あるところにいろいろな種族が暮らす世界がありました。


 ときには争い、ときには手を取り合い、

 共生し、競争し、

 その世界で、彼らは生きていました。


 そんな世界に、突然ほかの世界から新しい種族がやってきました。

 彼らは驚いたものの歓迎し、新しい子もだんだんとこの世界になじんでいきました。


 それからというもの、この世界では少し争いが増えたような気がします。

 種族というものを、これまで以上に意識するようになった気がします。


 種族という一つの指標での結びつきが強くなり、中規模の争いごとが少なくなり、大規模な争いが増えていきました。


 こうなると、新しい子は大変!!


 そんなことはありませんでした。

 血の混じったハーフの子たちは、どっちつかずであったりハーフ同士でまとまる中、新しい子の血が少しでも入った存在は、迷うことなくその血のもとに集いました。


 瞬く間に勢力は拡大し、新しい子は人間を名乗り、その他の種族を魔族と呼びました。


 魔族は徐々に追い詰められ、人間がこの世界の頂に手をかけたとき、


 ……ほかの世界から人間がやってきました。

 そう、この世界をここまで混乱させた人間が。


 ただし、魂だけの存在で。

 その魂は、とある命の失われた魔族に宿りました。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ーー次話予告ーー

『第13話 大事なお話』

 明日更新

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る