内気なジェイソン君
阿部 梅吉
内気なジェイソン君
ひょんなことから今日、仕事の帰りにジェイソン君に会いまして。
普通にひょっこり現れました。普通すぎてびっくりしました。こういうふうにいるんですね。
歩いていたらその辺にいました。
周りのみんなはスルーしてました。ちょっとかわいそう。
案外誰も突っ込まないんてすね。
ハロウィンかよ
とか
言ってみたいですけどまあ、自重しましたよね。
ジェイソン君は意外にもかなり内気でした。
ジェイソン君は、私に彼氏(もしくは彼女およびそういう存在の人)がいないと知ると、とても優しくしてくれました。
自動販売機でココアも奢ってくれました。
ジェイソン君は缶コーヒーを買って、二人で駐車場で飲みました。
やっぱり夜に活動するにはカフェインが必要なのでしょうかね。
なんか人生相談ちっくになりました。
付き合ってる人いるの?
学生?
好きな人いるの?
ふられたの?
途中、別に頼んでもいないのに過去の失恋話を掘り下げられ、慰められました。
なんで慰められているのかわかりませんでした。いやマジで。
ジェイソン君は基本的に語彙が少なかったです。
基本ジェスチャーで会話するか、それがわからない時はスマホに文字を打ってくれました。
彼はあんまり声を出しません。
付き合ってる人いるの?
と最初に私に聞いた以外では、
まあ、いろいろだね。
を連呼していました。
お前の方がいろいろありそうだな、と思ったけどなんとか抑えて、
うんうん
って言いました。私は優しい。
仲良くなったので今度飲みに行きます。多分二人で。
LINEを一方的に教えられました。
家に帰って携帯を見るとラインが来ていました。私はまだ何も送っていません。
ジェイソン君は私に気があるのでしょうかね。わかりません。
顔がちょっとこわいですが、彼はとても良い人だと思います。
。。。。。。
なんて風に彼氏ができないかなあ。
内気なジェイソン君 阿部 梅吉 @abeumekichi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます