停留所
犬屋小烏本部
出発進行!
「大切なもの、お忘れなきよう注意してお降りください」
バスの車内に、あの人のアナウンスが今日も響く。
まもなく、桜ヶ原ー。桜ヶ原ー。
みんな。私の話、聞いてくれるかな。
これは私の長い長い恋の話。片想いで途中下車しちゃった、女の子の話。
それでは参ります。
出発進行!
これは、一人の車掌に憧れてバスに乗り続けた女の子の話。ほんの少しだけ不思議が交じる、恋の話。
今、桜並木の中に停まるバスが、高くクラクションを鳴らして走り去っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます