第9話
晃君、、何故ここに、、
「はぁはぁ。泣かないで!女の子を泣かすなんて、男失格だよ。」
驚きのあまり声が出ないで、泣き始めてしまった。
「ねぇ。僕の過去、話していい?」
コクンと私は頷いた。
「実は、僕も神に母の胎内で会ったことがあるんだ。前に綾花ちゃんが話していた時、ドキッとしたんだ。僕の場合は、呪いじゃなくて100歳まで、何があっても死なない、という約束だった。なんか、ある神に子供が出来たらしくて、お祝いとして、3人にしその約束をすることにしたらしい。ちょうどその時、僕が誕生したらしくて、選ばれた。でも、その代わり運命は酷いものになった。産まれて3ヶ月経ったら捨てられた。親父に女が出来たって、、母はショックのあまり病に臥し弱っていき、死んだ、、それで、僕は孤児院に、、そこで毎日鞭で叩かれ、身体は弱っていった。しかも、いつも優しくしてくれた孤児院のある先生が死んだ。不自然死だった。たぶん、院長がうまく殺した、、んだと、思う。理解者は消え、神の約束なんかどうでもよくなった。いい運命に出逢いたい、と思った。生きる意味ないなって、思った。そんな時、綾花ちゃんに出逢い、きっと僕はこの子を守るため産まれたんだと思ったんだ。」
そして、晃君はジッと私を見た。
「僕は君を守りたい。」
その綺麗で透き通った瞳に見つめられ、ドキドキしてしまった。心臓がバクバクいう。うるさい。晃君の声が、、
「付き合ってください!」
えっ!嬉しい、、
ポロっと涙が落ちる。考えるより前に言葉が口を飛び出す。
「こんな私でよければ、、」
晃君が笑った。カッコいい。こういう時は目を閉じて、、
ふっ、と唇と唇が触れあう。初めてのキス。晃君となんて幸せ、、
その後、一緒に写真を撮って寮に2人で帰った。その時、幸せ過ぎて気付かなかった。人の視線に、、
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