魔弾と悪魔~ガンブレイクガンズ~

天乃宇宙(アマノソラ)

第1話「マイルドデイズ」

某日某所、天気のいい昼下がりの午後のこと。

従業員のスマホに1本の電話が入った。

Plooooooooo.....Plooooooo...ガチャ


「お電話ありがとうございますカフェマイルドデイスのキナコです。」


電話に出た少女はカフェで働くキナコと言いカフェマイルドデイズにいる二人の従業員のうちの一人である。

そしてその電話の内容は一人では判断ができないと言うともう一人の従業員であるシズに交代した。


「ハロハロ?マリーラ?お久って...電波悪くてよく聞こえないんだケド?モシモーシ!え何ィ?キナコとウチをまた駆り出そうって言う話ィ?」


ギャルのような口調の彼女は長い黒髪をかきながらマリーラという客と何やら楽しそうに愚痴を言い合って話していたのだが次の瞬間シズの表情はドライになっており今夜にまた追って連絡するとだけ伝えキナコにスマホを返すと常連客のじいさん相手に冗談交じりのトークを始めるのであった。



それから数時間後のこと...

日が沈みカフェの店じまいを終わらせるとシズはキナコを呼び昼の続きだと言ってマリーラに電話をかけた。


「やっと二人から通話が来てホッとしたよ。

で、いきなり本題なんだけど私のワールドクリーニング社に例の如く国からの依頼があってそれがまた馬鹿なマフィ公どもが武器の密輸やらヤクやら好き勝手にやってるらしいからってこと。

さらにこの件に関して私のチームを送ろうにも今全チームが他の依頼で出払ってて送れないと来たものだから信頼に信頼を重ねた二人に任せたいのだけれど。」

「マリーラは仕事熱心だねェ~でも久々にウチもキナコもやる気満々だからやってやってもいいよ?謝礼はたんまりと銃弾を別口でよろ。」

「マリーラさんそういうことなので今から準備したら出られるので輸送準備お願いしてもいいですか?」


ワールドクリーニング社の社長でありシズとキナコの傭兵時代元上司のマリーラは世界各国から依頼を受け行動する掃除屋を営み時々こうして手に負えないものや溢れた依頼を二人に依頼するのが日常となっている。


そして二人の返事を聞いたマリーラは笑い声を出し盛大に笑い目的地までの手配は済ませておいたと言い任務が始まった。



~某所上空機内~

目的ポイントA-2地点まで約5分...準備ができ次第し任務を開始せよ。


「それじゃ準備もできたしィ~忘れもんもないしド派手にやっちゃおっかァ!」

「シズちゃん張り切りすぎだよ~気持ちはわかるけどケガとかしちゃだめだよ?」


二人は全身武装した衣装を身にまとい降下した。


~某所倉庫~


したっぱの若者たちはいつ戦闘になってもいいよう銃を腰に装備し辺りを巡回するもの荷物を運ぶものボスを警備するものと役割をこなしていたのだが....


「ん?遠くで何かがひかッ・・・ガひゃッ」

「どうした?ハイになって寝ちまった・・・ンゴ?」

「よォ、ウチらとゲームしようぜ!これが開始の合図なァ!」

シズはしたっぱの口にねじ込んだハンドガンの引き金を躊躇いもなく引くと辺り一面に赤い花が咲きシズは駆けると同時にサイレンが響き渡った。



そのサイレンの音の意味は侵入者を生かして返すなという意味なのだがシズはその状況に興奮し体中には熱が走っていた。

その熱は治まることはなく目につく命全てに引き金を引き肉の塊に変えていくことでさらにエスカレートしていった。

その尋常じゃない殺し方にマフィアのボスは最後の手を打つと言って倉庫に隠していたとあるものに



起動音と振動の正体は倉庫をぶち破って現れた。

その体格はトラックを超え4脚走行で移動し武装はガトリング2つのみであったが血の出ないもの相手に銃は無謀という教えからシズは車の陰に隠れ様子をうかがった。


「んァ?なになになになにィィ~この硬そうなのぉ!チッ...ハンドガンじゃさすがに無理かァ。」

試しに1発走行を貫けるかとハンドガンで試してみたが効果はなくこのままハチの巣にされてしまうのかと思いきや。

シズは武器をホルスターに収納しコートの内側に隠していた今日のを引っ張り出してきた。


「さっきまでの威勢はどうした!?この新たな時代の戦争兵器の前に怖くて前に出られんか?許してほしいか?いいやそれはNOだ!

お前は私の大きな野望の資金と兵をロストさせたんだ!その罪はお前の命と血族を根絶やしにするしか償いはできんと思え!!ハハハハハ!!!」

「な~に1人で盛り上がっちゃってんのォ?準備してたに決まってんじゃん。

んなデカいだけのお飾りでぶっ潰してやるから覚悟しなァ!」

シズはそう言ってとっておきの武器グレネードランチャーを見えるように出すとマフィアのボスはもう我慢できないと辺り一面にガトリングで掃射を開始したのだがシズは逃げるのではなくグレネードを撃ちながら前に突撃し始めた。



「ちょこまかと!!この装甲をソイツでも突破できんのならここで終わりだ!

とっととハチの巣になってくたばってしまえぇぇぇ!!!」

「やっとバレルが下に向いたァ!アレを頼むよキナコ!!」

「うん任せてシズちゃん!見えた・・・そこですッッッ!!!」

シズの合図に合わせて的確にキナコが狙撃しガトリングを貫くとボスは何が起こったのかわからず必死に発射しようと試みるが反応せずふと頭上を見るとそこにはグレネード弾があり次には爆発しボスは重傷を負っていたが辛うじて機体から逃げ出したのだが...


「ちょっとまちなってェ~ねぇねぇどこに行く気ィ?ウチらとのゲームはまだ終わってないんだよ?だよね?キナコ?」

「ひッ!?」

「そだね~お楽しみはここからだよォ~フフフ。」

不敵な笑みを浮かべて合流したキナコの手にはロープと白い布がありボスはこれから一体どうなるのかと涙を流す以外の選択肢がなかった。



それからまた時間が流れ...


「マリーラさんちょっと見ちゃったんですが...あの二人無事にしたらしいですよ...」

「ふッ...私の教育も良かったのか悪かったのか...まァこれはこれでいい絵じゃないか?」

マリーラ宛のメッセージに任務完了という絵文字付きの文と拷問し血みどろになって吊り上げられたマフィアのボスとそれを挟んで二人仲良くピースする写真が載っていたのであった。


無事に任務が終わりカフェへ戻った二人は仲良く一緒のベットに入り昼頃の回転まで睡眠を貪るのであった。

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