香る夏
香川 香薫
プロローグ
暑い、暑い、熱いあの夏の日。
張り裂けそうなほど鼓動が激しい心臓。
額に汗を浮かばせ、手をギュッと握りこむ。
隣にいる彼女は僕の気持ちなんて知らず、笑顔で「この向日葵畑綺麗だね」と笑っていた。
太陽のように眩しいその笑顔。
純白のワンピースに身を包み向日葵畑の中を駆け回る。
僕はそんな彼女を見つめながら、心を落ち着かせる。
大きく「すぅー」と息を吸い込み、彼女にこう言ったんだ。
「あなたのことがずっと昔から好きでした」
そう確かに言った。
僕は一生忘れることが出来ないだろう。
その時の彼女の顔、あの向日葵畑での出来事を。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます