第18話 小説の創作評価サービスを受けました
小説の創作評価サービスを受けました
二〇二〇年の三月、私は自作のBL小説を有償で評価してくださる方に感想を依頼しました。
私がお願いしたのはmimi(みみ) さんです。私はTwitter のDMで依頼させていただきましたが、 ココナラや sessa でも活動なさっています。
mimiさんは主に感想評価サービスと、きめ細かな校正サービスを行っていらっしゃいます。サービスの詳細はMIMI LOGをご覧ください。創作評価の経験が豊富な、人気の創作アドバイザーさんです。
私が受けたのは『Believe In Spring』(R18)という約二五万字(文庫本二冊ほど)のBL小説の感想評価サービスです。
私は三年間この小説を改稿していたのですが、シーンや文章の削りはできても大きな改稿ができずに行き詰まり、Twitter でぼやいていたところ、フォロワーさんにmimiさんの創作評価サービスを教えていただきました。その節はありがとうございます。
mimiさんには、改稿するさいのアドバイスをいただきました。mimiさんはご自分で辛口の評価と言われていますが、それは作品を非常に尊重していただいたうえでのアドバイスで、私にはとても参考になりました。
そして私はmimiさんの評価表を読んで作品を一から書き直すことにしたのですが、ある日ふと自分の三年前のメモを発見してがっかりしました。
それは第一稿を終えた一ヶ月後に書いた、お話への自己批判のメモでした。
mimiさんに指摘していただいたことがほぼ書いてある。
しかもそれをほとんど自分で直せていない!
自己批判の結論は、やはりお話を根幹から書き直さなければならないということでした。
でも私は三年間、文章の削りしかできず、大きな構成を直していなかったのです。
私は、問題を頭でわかっていても、心では理解していませんでした。
その原因はおそらくふたつあります。
ひとつは、自分の文章を捨てる勇気がなかったこと、もうひとつは、私が勘でお話を書くタイプ(パンツァー)であり、プロットでお話を書くタイプ(プロッター)ではないことです。
ひとつめの理由は、創作をする方なら何となくわかるのではないかと思います。
今まで自分が書いてきた内容やキャラクターに愛着があって、捨てるに忍びないのです。ですが、お話を推敲するためには、捨てるべきエピソードや設定がたくさんあります。私はそれを自分では捨てたつもりでいましたが、十分ではなかったのです。
もうひとつの理由。私は一応プロットを立てますが、基本的に勘でお話を書くタイプです。伏線もお話が勝手に張り、勝手に回収してくれます。スティーヴン・キングの小説本などを読んで、私はお話とはそういうものだと思っていましたが、パンツァーであることを許されるのは本当に創作のテクニックがある方、いわゆる天才だけです。
私のような凡人はプロットの段階でしっかり構成を練っておくこと、つまりプロッターであることが必要です。二五万字を捨てるよりも、そのほうが早道なのです。
今はまだ改稿作のプロットを作り始めたばかりなのですが、たぶんこれから産みの苦しみを味わうのだろうなと思います。
それではmimiさんの作品評価表が無駄だったのか、というと、まったくそうではありませんでした。自分では気づかない点へのご指摘をいただけたからです。
私はmimiさんのほかにもうひとりの方の感想サービスを受けましたが、読者がわかりにくい点へのご指摘、ここはこれだけの枚数が必要だというご指摘などは、書いている当人には見えにくいものです。
有償で感想をいただくのはどうかという方もいらっしゃると思いますが、私は有償のほうが気が楽でした。何より小説がとても長いので、話を読み通すだけでも手間がかかりますし、ここまで踏み込んだ内容の感想を言っていただくよう無償の方に頼むのは申し訳なくて気が引けるということもあります。
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