クソ陰キャ、人助けして無双します。

麝香いちご

プロローグ

~プロローグ~

嫌な音とともに鮮血が飛び散る。無意識に剣を振るう。なぜこんなことをしているのかは分からない。頭が痛む。俺は、俺は……いったい何をしているのだろう。




その日は雨が降っていた。バケツをひっくり返したようなという表現が一番しっくり来ただろう。少年は歩きスマホをしている少女の後ろにいた。下校中である。信号が赤に変わる。だがスマホを見ていた少女は気づいていないようだ。


そんな少女のもとに一台のトラックが走ってくる。その数秒後。




道路には血の海ができた。そして遅れてやってきた悲鳴。サイレンの音。道路に横たわり息を引き取ったのは少年…柿川彗星かきがわすいせいだった。






彗星に声が聞こえた。鈴を転がしたような。ああ、俺は死んだんだな。彗星はそう理解することができた。

「初めまして。柿川彗星さん。分かってはいると思いますが、あなたは死にましたよ。ここはいわゆる冥界。死後の世界です。あぁ、申し遅れました。私女神をしております、イシスと申します。」

「は、はぁ……。」


彗星の口からはそんな言葉しか出なかった。


「ふふふ……。驚くのも仕方ないでしょう。ですが残念ながら、ゆっくりしている時間もありません。」

女神……イシスは笑顔でそう言った。

「ですから今からする説明をよく聞いてください。」

「はい。」

どこか納得できないが仕方なく……といった雰囲気で彗星はうなずく。


「では早速。まず、あなたは地球ではない世界。異世界に転生してもらいます。そしてなんですけど……人を助けて亡くなられたあなたへのせめてもの報いとして、特殊能力を授けましょう。名はオプロン。己が想像したものすべてを想像することができる最強の能力です。」

「あ、ありがとうございます……?」

彗星は漫画の世界でしか読んだことのないような話に戸惑いつつもうなずく。


「最後にお名前ですが、どうなされますか?」

「そのままがいいです。俺は柿川彗星ですから。」

ようやく話を理解し、納得した様子の彗星は満面の笑みでそう言った。


「では、柿川彗星さん。これから大変なこともあるとは思いますが、ご武運を祈ります。」



こうして時は現在に戻る。


閑散とした森の中魔物の断末魔が響き渡る。



少年の目は虚ろ。ただ剣を振る。


ここから少年の長い旅が始まる。



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お久しぶりです麝香です!


受験終わったあぁぁぁぁぁぁ!解放されましたぁ!


新作を読んでいただきありがとうございます!


今作は急に来た異世界物&ラブコメを詰め込んだ作品です!


なんと!この作品一作で異世界物!さらにさらに今ならラブコメまで!まさに一度で二度おいしいと言うやつです!


なので、星3つポチポチと、そのハートを赤くしてもらうのと、感想またはアドバイスなどよろしくお願い致します!

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