ソラトは僕の婿
@aowo
第1話 プロローグ
「あ…あの、神藤さん。よければ明日図書館についてきてくれたら、う、嬉しいです。…へへ」
今日最初にソラトにアタックし始めたのは意外なことに相葉ユキだった。彼女はただでさえ緊張しいなのに顔を真っ赤にしながら彼を誘ってる。メガネを外しているところを見るとどうやら本気らしい。
「あら、残念ね。霧峰さん。残念ながらソラには先約があるのよ。たった今思いつい、もとい思い出したわ。行くわよね?断ったらアビリティ生徒会長権限が黙っちゃないわ」
それを防ぐかのように口を挟んだのは霧峰唯花だ。彼女はグラマラスな体型をしており油断するとソラトに手を出そうとする要注意人物の1人だ。生徒会長をしておりその莫大な権力をソラトと一つになることに乱用しまくっている。一応上級生のはずなんだけど、2年9組の教室に当たり前のように出入りしてくる。
「ソラト先輩!あたし!あたしと遊びましょうよ。なんだろ、ラウワンとかいいじゃないですか?ね、行きましょうよー。ソラト先輩」
笹木咲は一年年下の後輩である。彼女はそこ抜けた明るさの持ち主でいわゆるヨウキャというやつだ。この4人の中で1番の人網を持ち出会いは多いはずである。なのにどうしてソラトに固執するのかなあ。
「兄さまは誰にも渡しませんわ。兄さまは誰にも触れさせませんわ。兄さまはほのか以外の女子になびきませんわ。兄さまはほのかとずーっと一緒ですわ。ね、そうでしょう?」
彼女が1番厄介だ。今年入ってきた笹木咲と同じ後輩で、そしてソラトの血の繋がらない妹の神藤比奈子。かなりソラトにくびったけで、ヤンデレ気質なところがある。
「お前らなんなんだよー!!そんなに俺をからかって楽しいか!?てか、ほのか。お前怖すぎだから!!!!なあ、助けてくれよ、と〜お〜る〜!」
そんな個性豊かな美少女たちにモテにモテまくっているのが僕の幼なじみで、僕の大好きな人。(もちろん性的な意味で)
神藤ソラトだ。
「ソラトはモテていいねぇ」
僕は微笑む。顔が強張ってないからちょっと心配だ。
「そんなんじゃねえだろこれ。からかわれてるんだよ、好きでもないやつを」
「「「「この鈍感!からかってなんかないですよ!(わよ!、です!、ないよ!)」」」」
「嘘つけーーー!!!!」
彼はちょっと鈍感だ。そして、
「なんで僕もこんな、ソラトのこと好きなんだろ」
「え、なんだって?」
「ううん。なにも言ってないよ」
そして、難聴だ。
最初に行っておくけど僕は正真正銘男だ。僕としても非常に残念なことにしっかりと生えている
なんだけど僕は自分でもどうしょうもないくらいソラトが好きだ。ずっと前から。ソラトは中学の頃までは女っけなんて無かったんだ。高校一年の春。彼の悪癖であるおせっかいを彼の隣に座ってた相場ユキにしてしまったことから変わっていく。そこには僕の手助けも一枚かんでいるんだけどね。
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