従姉妹

濫觴

➺Prologue

 ピンポーン

 

 午前7:00。

 

 平日はいつも憂鬱になるこの時間帯。テレビの音、シャカシャカと響く妹と弟の歯磨きの音、キッチンから出る水道水の音などの音という音が重なるこの空間に玄関のチャイムがさらに重なり合う。

 

 教科書やノート15冊程度入った重い鞄を背負い、ママに行ってきますと告げる。

 髪と同じくらいの色合いのローファーを履き、玄関のドアをいつも通り開ける。

 

 そこには───────いつも通り従姉妹が立っていた。



 私は彼女がキライだ。



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