浜辺デート その3
きっと最初の最初に出会った時に...小さい頃のあのフラウエン教会の出会いから。
ディビッドの手が頬に触れ...そのまま顎へ滑らせる。
「見つけたぞ!」
そのまま顎を上げられキスされようとした瞬間、後ろから大きな声が!ええっ!
そこには何だかボロボロな赤いコートを羽織ったもじゃもじゃ髪の長い柄の悪そうな男が居たわ!
手には斧をもってるわ!危ない!
「あの司祭服の男にやられて捕まったが、一昨日の騒ぎに乗じて脱獄成功させたぜ!さぁそこの兄さんよぉその娘...ブラッディヘッドの妹を渡しな!」
もしかして前に捕まったって話の海賊の残党???
「...ほう...まだ懲りずに...」
ディビッドが低い声でそう言ってその海賊を見るために振り向くわ...って瞳が赤くなっている!
「俺はこの辺一帯を仕切っていたジャコモ様だ!って...ヒィ!」
何だかディビッドを見て恐れてのけぞってるわ!顔真っ青!一体どんな目に遭ったのかしら...
「紫色の瞳...お...お前あの...司祭服の...」
「折角いい所だったのに...ここ数日散々な目にあってティナとの二人だけの時間も取れず...やっと念願の浜辺デートができたと思ったら...」
懐から銃を取り出してジャコモって名乗った海賊に向けるわ!撃っちゃうの???
「ディビッド...まさか!」
「殺しはしませんよ...『神は望まれた!天よりの裁きの雷を身に受けよと!』」
「ギャアアア!」
裁きの雷の一節を唱えたらジャコモと名乗った海賊に大きな落雷音と共に空から雷が一直線に落ちたわ!
そのまま真っ黒になってばたり...とジャコモは倒れちゃう...
「人の恋路を邪魔する輩なぞ雷に打たれて当然です!」
「大丈夫....死んでない?」
ぷすぷすと煙が上がってるし...息してるの???
「ゴキブリみたいにしぶといし、この程度で死にはしませんよ...はぁ...このままにしておけないし自警団に突き出さなきゃですね...」
ディビッドはため息をついて面倒くさそうな顔をしてるわ。
結局最後こんな感じで終わっちゃったデート...
で帰り道でディビッドがわがまま言い出して屋敷に戻らずホテルで一泊って言い始めたけど、直後にピッピちゃんに見つかってしまい、『この大馬鹿者が!』とディビッドはエステルお姉様の制裁に遭ってしまう結果に...
まさかあそこまで見事に決まったジャンピングニーバットは初めて見たわ...
ここまで痛めつけられちゃうと何だかディビッドが可哀想になって来ちゃう...
─────
※すまぬ...結局ギャクに走りました...
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