VSフェネクス その3
そう、現時点では飛ぶ悪魔に対する対抗策が比較的弱いのだ。
ディビッドの銃はあくまでもロッドの代わりと動きを止める為の補助で、神罰もほぼ近距離攻撃であるため接近する必要があるのだ。
マキシムも地上での攻撃がメインで今回は盾役に徹するしか出来ない。
ジョナサンの術式でとも思うも、出来れば炎の攻撃から身を守る為の補助として動いて貰いたい。
ただまだこの場所は天井もあり、そこまで大きく羽ばたいて飛べないが、それでも厄介には違いない。
「さて...どうしましょうかね...」
フェネクスは宙を飛び回り始めると上から火の粉が舞い落ちる。
現時点ではディフェンシブにより跳ね除けられるが一瞬でもその火の粉に当たったら危険極まりない。
「基本俺が盾になるがジョナサン!剣を犠牲にしていいからまだ盾精製は可能か?」
『大丈夫だ!』
そう答えてジョナサンは術式を組む。
『防具精製!グレードシールド!』
ジョナサンがマキシムの大剣をマキシムを覆うほどの大きさの大盾へと変化させると、マキシムは大盾を装備し傘の様に掲げる。
『術式付与はそのまま継続してるから炎属性攻撃をガードできる筈だ!』
「ジョナサンすまんな!ディビッド!お前は俺の下に!」
ディビッドはマキシムの盾の下へ避難しフェネクスの動きを注意深く見る。
ジョナサンも自身にディフェンシブを重ねがけして火の粉が当たらない様に対策をし、周囲に結界を張り出す。
何回か天井スレスレを飛び回り、羽根を休めるとゴォっと焼け尽くすほどの熱風が襲ってくる!
それをマキシムは大盾でガードし被害を抑える。
「ジョナサンに氷属性を付与してもらって正解だなっ」
こんな攻撃当たったらどんなに回復出来てもたまったものではない。
フェネクスが攻撃を止め、飛び立ちまた天井スレスレを飛び回る。
「羽根を休める時が狙い目ですかね...飛び立つ一瞬隙があります!」
「了解!次羽根を休めた時に接近だな」
そう言って再度羽根を休めるのを待つ。
再度羽根を休める為に地面に降り、燃え盛る翼を広げて熱風を吹き荒らす!
ゴゥっという音と共に吹き荒れる熱風をマキシムはガードする。
「このくらいの勢いにっ負けてられるかぁぁぁぁぁっ!!!!!」
マキシムは大盾で熱風をガードしながらフェネクスへジリジリと近づく。
熱風の勢いは強いがマキシムの気合いで突き進み、その後ろをディビッドがついていく。
「マキシム!防御解除!」
熱風攻撃が止まった瞬間にディビッドは一気にフェネクスに向かって走り銃口を向ける。
そのまま災厄の雹をと思った瞬間だった。
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