Quiet talk2:Bloody Head Silvio
ブラッディヘッド シルヴィオ その1
※ティナさんを闇オークションに出しやがった貴族をシルヴィオがイオーゼ海の魚の餌にさせる話です。
過激な暴力表現あり。
───────
「よぉ...目覚めたか?」
ソルディーニ子爵が目を開けるとそこは何処かの地下牢で両手足には枷がされていた...そしてその目の前にはあの『ブラッディヘッド』シルヴィオの姿...近くにはあの時振り回していたバールのようなものが置いてある。
「ヒィ!」
「オメェ何ビビってんだよ、この悪徳成金貴族が...麻薬密売に人身売買...強盗まがいの窃盗散々悪りぃ事ばっかりやってた癖によ」
そうなのだ、ソルディーニ子爵は南ウルムの裏社会でそう言った悪事を行い、財を成し、その金で貴族籍を買った男なのだ。
「ま...待ってくれ...金なら!金なら用意するから」
「はぁ...んなきったねぇ金なんざいらねぇんだよ!」
バールのようなものを掴んで、ガツン!と子爵の近くに振り下ろす。
「ひぃぃぃ」
「緑の髪とピンクの瞳の女の子...貴族ならふつー俺の妹だって分かってたよな?」
バールのようなものの先を子爵の顎に当てる。
「いいえ...そんな...」
「分かってたんだろうが!」
肩あたりを狙って思いっきり叩きつける。
「ギャアアアア!」
ソルディーニ子爵の悲鳴が響く、殴打された肩はひしゃげ、血が滲み始める。
「まぁ南ウルムの裏社会で俺は恨み買ってるからなぁ...俺は恨まれんのは仕方ねぇよ...きっといい死に方しねぇだろうし...でもよ...俺のファミリーは別だ!」
「ヒィ...」
「まぁそもそも女の子捕まえては、貴族共の性奴隷にさせるとか趣味悪りぃ事してる時点でお前終わってるけどなっ!」
「ギャア!」
シルヴィオは脚をバールのようなもので思いっきり殴りかかると足の骨が折れたのか変な方向を向いている。
「ひ...ひ...貧困層の美人を親から金で買ってんだ...別にいいじゃないか...ビジネスだよビジネス...」
「へぇ...じゃあ俺のファミリーもって事か?いくら貧乏でもそんな非人道的なこたぁした記憶はねぇな」
「ヒィっ!」
「そもそもなぁ、ウルムの法律じゃあな、奴隷だの人身売買なんてぇのは違法なんだぜ?知ってるか?」
「え...ええ」
「でな?サヴェリオ国王陛下が俺に言うんだよ...臣民はとても法を守ってるけど貴族連中がなぁ...てよ」
「は...はい...」
「で俺に更にこう言うんだわ...『シルヴィオ...お前ならどうする?』って、まぁ俺は『ミンチにしてイオーゼ海の魚の餌にします』って」
「陛下が...」
「でな...上位貴族の権限の一つに『臣民を守る為、犯罪行為に対して、自らの手による制裁を加える権限』てのがある...お前はもう侯爵と同じような物だし何気に善悪分かってるし、貴族で悪い事やっている連中を見つけたらその言葉通りにすればいいぞって言うんだぁ...」
シルヴィオは天井を見ながらバールようなものをぶらぶらさせてそう言う。
「ひ」
「つまり俺が犯罪を犯す貴族をなぁイオーゼ海の魚の餌にしても良いってお墨付きを貰ってんだわ、法律的にも陛下からもな」
ニヤリと笑った後、別の足の骨もバールようなもので殴って折る。
「ギャアアアア!」
「陛下はなぁ、大事な大事な臣民をなぁ...とっても愛してらっしゃるんだよ...」
「と...とっても堅物...いえ...崇高な方でらっしゃいますものね...」
「だからな?お前みたいな悪党の事が許せねぇんだとさ、そうでらっしゃいますよね、陛下!」
シルヴィオが後ろを振り向くとそこにはウルムの国王、絶対的君主であるサヴェリオ陛下がいた。
「へ!陛下ぁぁ!」
「シルヴィオ、ちと拷問にしては生ぬるくないか?」
サヴェリオ陛下は汚物を見るような目でソルディーニ子爵を見る。
「ああ、こいつにはもっと絞り上げて他の貴族連中の事もゲロって貰うつもりなんで...まぁまだ序の口です...何せあのグラノジェルス公もいましたからね...あの闇オークション」
「ああ...なるほどなぁ」
サヴェリオ陛下はそう言って顎を撫でる。
「で、こいつの尋問終わったら次は俺のファミリーの中の可愛い可愛い妹を金で買おうとしてたクソ野郎が待ってますんでね...少し早めますか...」
とシルヴィオはバールのようなものを振り下ろす!
ソルディーニ子爵の断末魔が響き渡った。
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