夢じゃなかったわ...
「さて!ティナ!一度タウンハウスに戻ったらすぐにでもベルガモへ行きましょう!ティナのお父様とお兄様に正式に報告しなくては!」
「えええ!」
「もうティナは婚姻の誓いを立てた仲ですし既成事実も作ったしもう式を上げて、新居も用意して一緒に住む為にも...」
「ちょっと!ディビッド!」
面と向かってディビッドに声をかける。
「あのね、私まだ貴方と結婚したくない」
「え???」
素直に言わなきゃ!
「私貴方のことをちゃんと知って、恋人同士になってそれから一緒になりたいから!何もかもすっ飛ばしてエッチな事もまして結婚なんて無理!まず週一のデートから!エッチも無し!それができなきゃ私さっさとお金持ちなエッチとかできないようなヨボヨボなおじいちゃんの後妻に入ってホクホク成金生活送るわ!」
「し...週一だけ?お友達のスザンナとは週に二、三回カフェ巡りしてるのに...」
なんかすごい寂しい目をしてるけど...ここで許しちゃダメ!このなまぐさ司祭はつけあがるタイプだもの!
「あのね...私きっとディビッド、貴方のこと好きよ?だってキスもエッチも嫌だって思わなかったもの...だからもっと普通に付き合って、デートを何度かして私が貴方を知って一緒にいたいと思えるようになってからそう言う関係になりたいの」
「ティナ...」
そんな捨てられた子猫みたいな目で見ないで...うう...
「あと...キスは許してあげるわ...デートの後...んん!!!」
そう言った瞬間すぐに抱きつかれキスをされてしまう!
そして唇が離れまたぎゅっと抱きしめられる。
「ティナの気持ちを絶対私に向けさせます、最初のうちは週一デートで我慢します...」
「ちょっと!ディビッド!!」
「でも絶対逃さないですよ、私の花嫁」
そう言って再度キスをされてしまう!今度は舌を入れてきた!だからデートの後にって...ってもう!
「ギャ!ティナちゃんから離れろ!」
ピッピちゃんが騒いでディビッドの頭をまた突きはじめてるけど辞める気配すら無いし...やたらと長いし...ああもう舌を絡ませて...もしかしてエッチの代わりに口の中蹂躙してるんじゃ...もう私...絆されて手遅れなのかも...頭が真っ白になっちゃう...ああ...なんか気が遠くなっちゃうわ...
ーーー
「はっ!」
目を覚ましたのはいつものタウンハウスの自分の部屋だわ!
「あれ???」
身につけてるのは私のネグリジェ...もしかしてさっきまでの出来事夢だったのかしら???
「はぁ...なんて生々しい夢を...うわっ!」
左手薬指の婚姻の誓いの印!がっつり残ってるぅぅ!
「あの夜の出来事は夢でも何でもなかった...きっと最後のキスの時に気絶しちゃったんだわ!」
もうなんかいろいろ恥ずかしい事を思い出されて悶絶してしまう!だって...婚姻の誓いの印の話だけじゃなくて...私処女だったのに...散々エッチさせられたし...ってもし赤ちゃんできてたらどうしよう!
「お嬢様!お嬢様が目覚めた!」
大声で歓喜の叫びが!ピエトロだ!
「ピエトロ???私?どうしてここに???」
「公爵家の別荘に拐われたお嬢様を助けてくださったトラウゴット教の司祭様が連れて来てくださったんです、いやすごいカッコいい方でしたね!」
「そういえばエスタバン様は???」
「ああ!あの種無しミイラはメイドを10人殺した上お嬢様を拐った罪で重犯罪人として今は牢屋の中ですよ!お嬢様...本当に無事で良かった!」
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