婚姻の契り印とか重すぎですわ!!!

そんな騒ぎをしている中、バタンと扉が開かれると普段着の鎧じゃないマキシムさんがやってきた!


「ディビッド!バレンティナ嬢戻ってないってって!うわああああ!」


マキシムさんが血まみれのディビッドの姿に驚く。


「ギャ!マキシム!ディブを殴れ!ティナちゃんに無体を働いた馬鹿に鉄槌を!」


「エステル様?え?バレンティナ嬢も...え?何その格好...はっ!えええええ?」


血まみれのディビッドとディビッド突くピッピちゃんにシャツを着せられた私を見て全てを察したらしい...恥ずかしい...



事のあらましを聞いたマキシムさんは頭を抱えていた...ちなみについさっきディビッドにゲンコツを一発食らわせていた...まぁ仕方ないよね...


「馬鹿だ...確かに馬鹿野郎だ...でも俺も原因の一旦がある...なんで一緒に帰らなかったのか...はぁ」


「マキシムさんが悪い訳じゃないですから...」


「バレンティナ嬢、一応聞くけどその左薬指の婚姻の契りの印...ちゃんと説明を受けてから施されてなんてないよな...」


「これ?」


「俺のコレと同じでな」


そう言ってマキシムさんは首を見せると柄が違うけど似たような印がチョーカーのように施されている。


「コレは制約印と言ってな、俺はエステル様に忠誠を誓う為に施した、絶対に裏切らない様にって...裏切ったら死ぬと自分で制約をかけてな」


「ええ!」


「婚姻の契りの印も似たようなもので、契った相手以外と性交渉を行えなくなるモノだ...つまりディビッド以外と男女の関係を持つ事ができないんだ...しようとすると無理矢理相手が弾かれる...まぁディビッドもバレンティナ嬢としか出来ないがな...しかしまさかそこまでバレンティナ嬢に熱を上げてたとか...まぁいつも飄々としてるから分かりにくいってのもあるが...因みに人が絡む制約印は基本相手が死ぬ以外消す方法は無い」


「えええええ!それって私ディビッドとしか結婚出来ないって事????」


そんなの聞いてない!好きかもだけど結婚とかの話は別よぉ〜


「でもティナの男は私だけでいいでしょ」


「きゃっ!」


そう言ってディビッドに後ろから抱きつかれた!


「ギャ!ディブ!離れろ!マキシム!あの馬鹿を殴れ!ギャ!」


ピッピちゃんがギャ!と威嚇しだす。


「まぁまぁ...暴力は辞めましょ?ね?」


何でほぼ被害者な私が宥める必要があるのか...でも今1番切実な事を言わなきゃ!


「それに...服と...下着を...そろそろ用意して欲しいんですけど...」


3人...いえ2人と1羽が目を丸くしてこっちを見る...だってずっとディビッドのシャツだけでなんて恥ずかしすぎだし帰れないじゃない!



服は前にお茶を出したであろう黒子みたいな人がさっと用意してくれた...良かった普通の紺色のワンピースと普通の下着類で...でもサイズぴったり過ぎて怖い


流石に着替えるからピッピちゃん以外全員部屋を出て貰って着替える。


「ギャ...ティナちゃん...あの馬鹿のせいで...ごめんなさい...そんな婚姻印つけられた上...ああこんなかわいいお嬢様になんて無体を...」


ピッピちゃんの声が変わる、女の人の声...エステルお姉様だわ。


「エステルお姉様、そんなに謝らないでください...私、きっとディビッドの事が好きなんだと思うから」

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