マカロンが美味しすぎて話が...むぐっ!

「というか顔も性格もわからないけどお姉様の言う事をそのまま信じて『私の花嫁』って言ってるとかふざけないでよっ...むぐ...」


急に口にマカロンを詰め込まれる...もぐもぐ...あ!ピスタチオだ!


「まぁ姉上まず言う事全部当たってしまうし、姉上曰く花嫁はお菓子が大好きだからってその為にわざわざお菓子作りをプロ級の腕まで磨きましたし、地位が高い人が好きだからって私が目指せる1番高い役職につきましたし、花嫁はすごいかわいいって言われ続けてそれを希望にかなり勉強もしましたし、五大神罰使えるようになる為泣き喚きながら血反吐を吐く修行の中ずーっと楽しみにしてたんですよ」


「でも!むぐ!」


また別のマカロンを詰め込まれる...今度はラズベリーだ、これも美味しい...もぐもぐ...血反吐を吐く修行って何かしら...怖いわねぇ...


「それにこう見えても上級異端審問官なので地位もありますし、一定の収入だけでなく悪魔退治でお金もちゃんと入って来ますから生活は悠々自適にできると思うんですけどねぇ」


「お金!」


聖職者だけどお金入って来るの!ホクホク成金生活できるの!


「まぁある意味特別職で軍人とあんまり変わらんからな、それに悪魔退治は教会じゃなく国からの支給があるんだ、だからそこそこ収入はあるが...ただ俺たち聖職者でもあるからバレンティナ嬢の言ってたホクホク成金生活はできないがなぁ」


「やっぱり...むぐ...」


更にマカロンを詰め込まれる...今度はショコラ味ね...もぐもぐ...美味しいわねぇ...って


「何勝手にマカロン口に...むぐ!」


ああっ!こ!これは前に食べさせられた魅惑の高級ローズマカロン!美味しい!...もぐもぐ...


「ティナのお菓子を頬張ってる顔がかわいいですねぇ、ちなみに私の花嫁になればマカロンでもショコラでもケーキでもなんでもお菓子食べ放題ですよ」


ディビッドはふふ、とうっとりした笑顔でこちらを見つめる...


「バレンティナ嬢、顔が緩んでるぞ」


「!」


マキシムさんに指摘される!はっ!まさか餌付けされてる!


「私に餌付けさせるとか!むぐ!」


ふぁぁぁ!これは試作品で出されたストロベリーマカロン!!!!まだ出回ってない季節限定のマカロン!!!!家に帰った後食べたらすっごい美味しかったやつだぁ~美味しいいい~!


「...バレンティナ嬢、完全に餌付けされてるぞ...」


マキシムさんは苦笑いを浮かべていた...むぐぐ...


で、お見合いは結局お見合いにならず...トホホ


『ティナが来た時には新作を誰よりも早く食べさせてあげますからね』


で、何故かこれからも3人で定期的に会う話になってしまいその際はディビッドが勤めている...いや正確にはオーナーをやっている『フィオーレ・ビアンコ』の2階でと約束させられた...あの魅惑のお菓子に釣られてしまった...もうあのケーキやマカロンとサヨナラはできないのよぉ...シクシク


なんか話によるとウルム国からの依頼で悪魔崇拝者やそれに関する情報を得る為にディビッドは市井の人々に、マキシムさんは立場を生かして王族や貴族に接触したりしてるらしい...ディビッド曰く女の子の噂はなかなか侮れないそうですって...


美味しいお菓子作れるし、悪魔を倒す強さもあるし、顔面偏差値はかなり高いし...なまぐさ司祭じゃなければとんでもなくハイスペック男子なのに...

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