第7話「ギルド」
俺達はギルドに入った。
周囲に広がる光景は冒険者とすぐにわかる人が沢山いた。
剣や杖を携えている人。
冒険者達がクエストの話などをしているのが聞こえる。
それを見て聞き俺は目を輝かせてた。
これだよ。俺が憧れていた異世界。
冒険者だ!
「こっちが受付だよ。ここで申請をするの!」
「あぁ! わかった」
セナが先導する先には木枠の受付カウンターがあり。
そこにはギルド職員が多くいた。
俺はRPGで見たままの光景にまたしびれた。
俺達は受付カウンターへと向かう。
「セナも一緒に登録だよな」
「僕はもう冒険者だよ〜」
「そうなのか!!」
「うん! そうだよ。だいぶ前にね」
セナ、俺と同じ十四歳なのに。
もう、冒険者がすごいな。
さすが師匠だ。
「初めまして! 冒険者申請の方ですね?」
「あっはい! そうです!」
受付の前で喋っていると、
勉学に励みすぎた様な雰囲気のメガネをかけた。
若い男のギルド職員が声をかけてきた。
俺達の話を聞いていて。
わざわざ声をかけてくれたのか優しい人だな。
だが、美人ギルド職員とかじゃないのか。
悔しい。
ギルド職員は優しい笑顔を見せながら説明をしていく。
「それではまず初めに冒険者ランクについて、お話を致します。
冒険者のランクはトランプで例えられております」
ギルド職員は指輪のプラティークから映像を出した。
それを俺達に見せながら説明をする。
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【ジョーカー・初心者】
冒険者になると先ずは誰もがこのランクになります。
簡単な採取クエストや最下級魔物の討伐多いです。
【ダイヤ、初心者上がり】
魔物の討伐やダンジョンの上層や中層をこなす事が出来る実力です。
冒険者の中で最も多いですランクです。
【クラブ・中堅】
上級魔物の討伐やダンジョンの中層をこなす事が出来る実力です。
ジョーカーやダイヤをまとめて。
クエストを受けたりするのが多いです。
このランクさえ到達すれば。
冒険者としては一流となります。
【ハート・上級者】
上級魔物は勿論のこと。
ダンジョンの未階層の場所へ探索をする事も可能な実力です。
誰もがこのランクに憧れ切磋琢磨しております。
クラブからハートまでの道程が一番遠いです。
ギルドから直で依頼することもあります。
このランクは貴族と同じような価値があると言われております。
【スペード・英雄】
このランクは万の魔物を単独で屠る事が出来る実力です。
圧倒的までの個の頂きに到達するとなれるランクです。
このランクは王族と同じような価値があると言われております。
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「なるほど」
「この様に冒険者はランク付けをされております」
「英雄とかすごいな!!」
「一緒に頑張ってなろうね!」
夢中になりながら見聞きしている俺。
その横でふふふっと笑顔を見せているセナ。
ギルド職員もニコニコしている。
上級者のハートとかすごいな。
貴族と同じ扱いとか。
成り上がりだな。
「冒険者になる為に必要な事はプラティークを持っている。
ある一定の魔法を使えて魔力量がある。
または武器による技量があるかになります。
今回はどちらで申請されますか?」
ギルド職員の質問にセナが俺の代わりに言う。
「彼は魔法で申請します」
「わかりました、ではどの属性が得意でしょうか?」
「俺は光属性が得意です!」
「光属性ですね。わかりました。
目の前の水晶で魔力量を測ります。
手を当てて魔力を流してください」
見た事ある、流れだな。
眩い光とか発して、ギルド長とか出てきて。
君はなんて素質があるんだとかなるパターンかな。
じゃあ、何故だ。
目の前のギルド職員は男なんだ!
だが、俺は中級光魔法しか使えない。
それだと普通だろうな。
セナは全部使えていたし。
だが、俺は転生者だ。
恩恵とか貰ってたりして。
俺の目の前には占い師が使いそうな丸い透明がある。
その水晶にそっと手を当てた。
「あれ? 思ってたのと違う……」
「合格です。おめでとうございます!!」
俺が手を当てた水晶の光はイメージと違い。
拍子抜けをするくらいのほんのりと光っただけであった。
それを見たギルド職員は喜んでいた。
俺は逆の感情だった。
やはり、俺には魔法の才能がないのか。
この光だとそんな感じだろうな。
俺は少しだけ落ち込んだ。
そして、セナはその水晶を見て眉を顰めた。
(おかしい、タクロウは魔力量があるはずなのに)
「それではプラティークをお貸しください。
登録をいたします」
「あっはい! わかりました」
俺は徐にスズハから貰った。
ブレスレットのプラティークをギルド職員に手渡した。
「これで登録が完了です。
これからはプラティークで画面を出し、見せる事ができます。
これが冒険者の証です」
プラティークは魔力を込める、
好きなサイズのディスプレイを出す事が出来る。
俺のディスプレイには新しく、
冒険者と言うアイコンが増えていた。
アイコンをタッチすると、
その中には冒険者カードがあった。
冒険者カードにはランクの絵柄。
得意な属性の魔法が記載されていた。
俺の冒険者ランクはジョーカーだった。
一番下のランクである。
まぁ、当たり前か。
「これが、冒険者カードか」
「そこから、クエストも受注できます。
クリアしたクエストの報酬も受け取れます。
報酬は自動的にアイテムボックスに送られます」
「なるほど、便利ですね!!」
「後はこちらをご覧下さい」
ギルド職員は指輪のプラティークから。
再度映像を出しながら説明をする。
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【ペナルティー】
クエストをキャンセルした場合は、
二十四時間は新たなクエストは受けれない。
一人の冒険者は最大二つのクエストまで受注可能。
【クエスト】
万人が一斉に同じクエストを受けれる。
早い者勝ちのクエストもある。
制限時間があるクエストも存在する。
プラティークから冒険者サイトを開き。
クエストを確認すると、
現在のそのクエスト受注数が見れる。
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「わかりやすいです。ありがとうございます!」
「いえいえ」
俺の横で話を聞いていたセナ。
とてもニッコリとした笑顔を見せて告げる。
「だからクエストを受ける際は、
ちゃんと最初は身の丈にあったものを選んだりしなきゃね」
「あぁそうだな!!」
ギルド職員はゆっくりとやさしく。
丁寧に話をしてくれた。
それは若い二人がちゃんと聞き耳を立て。
丁寧に礼を重んじていたからである。
ギルド職員は俺達を気遣い助言を告げる。
「冒険者同士はできる限り敬語は使わずに。
光属性を得意とする方は攻撃魔法がありません。
ですので誰かを連れてクエストやダンジョンを行って下さい。
ではでは御武運を!」
「────ええ!!」
俺は喉の奥に指を突っ込まれたような衝撃を受けた。
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