27 マルイアンヌが居る


飛行部隊回収後、周辺各国国王に怪文書を送った。

「ダメリー跡地警戒解除したので侵入を許可する」と。


ーー


学校は、もう1クラス20人だけなので、全員顔見知りになる。クズ貴族は取り潰しにされているので、バカ子弟はいない。しかも当然中心は王子、王女になるので、とてもやりやすかった。


ただ、

マルイアンヌ、なぜおまえが居る?


で、

なぜ皆公認? 俺達をくっつけようとするのだ毎日毎日。小学生のそれではなく、本気のそれで。いやマジでやめて、、

俺の兄弟たちがそうなるのはわかるが、、

姫?俺を見捨てるの?なぜ?

次期、、、おまえもか、、、ブルータスって呼ぶぞ今度っから!!


何が

「成り上がりのチャンスよ?」

「あはははは」

「生涯に一度きりのチャンスだぞ?」

「王様も認める生き残り貴族だぞ?侯爵だったっけか?ウチより金持ちだぞ?今んとこw」

「チャンスって、一度蹴っちゃうと、二度と来ないんだよな!」

だよっつ!!


ひそひそ(太郎、ありゃ、、痩せれば美人だぞ?)四郎


え?そう?おれわからんけど、、そうなの?

ふーん、、そう、、

まぁ、、

ふううううん、、、


それから太郎はマル子を拒否しなくなった。

ただ、マルコを鍛錬に誘おうと必死になってる毎日。

そんなある日、四郎に物陰に呼ばれた。


「おまえ、バカだろう?」四郎

「いや、四つ子だから一緒だろ?」俺

「・・・・・おまえ、マル子が痩せたらどーなると思う?」

「おまえが言ったじゃん、美人になるって」

「その後だよ阿呆!!!金持ちで爵位も一応今の所高い、どーせ爵位なんぞ今だけだけどさ。でも、美人になったら、おまえは相手にされなくなる。いいのか?」

「なぜ?」

「・・・おつむっつ!!!四つ子で、なぜここまで差が出るのか不思議極まりないなっ!!!!。なぜおまえがマルコに選ばれたんだ?4人のなかから。」

「この目を気に入ったんだろ?」

「え?、、え?・・気に入った??・・・そう、なん??、、まぁさぁかぁ、、、、とは思うけど、、確証ないし、、、。 まぁ手っ取り早く訊くか。」

想定範囲外というか全く逆方向の答えに一瞬混乱した四郎。が、瞬時に立ち直る!!流石次期当主!!


「マルイアンヌさーん!!」

たたたたたー、と太郎を放置して走っていく四郎。

賢い者ってやることはやいよね?怖いものなしだしw



丸いアンヌは四郎の声に振り返る。

「あら、四郎くん、何かしら?」


「あの、、太郎の何処が気に入ったんですか?」

「いやね、、いきなりそんなこと、訊くの?、、、もう、、、何?太郎様が訊いてこいって言ったの?、、直に聞けばいいのに、、

・・・目、よ。あの目が気にったの、とっても。太郎様のあの目に敵う者など、この世にはいないでしょうね」


確かに。あの世には多そうだよね。

ああ、特に地下系のあの世、な

黄泉に旅行行けるよね?

売り飛ばされるんだろ?

あ、バレた?

黄泉売り(あの世に売りとばされる)旅行、だろ?

なんだ皆知ってるんかい、、

長嶋が居なくなって、あの業界は終わったんだよ、、前世紀で終わったんだよあのスポーツは。

と終了宣言してしまった四郎。事実なこたー事実だが!!!あと王さんのみだったからな!他はモブ。有能なモブとか使えねーモブとかw(除くいちろー。異論は認めないw)


四郎、そんなにショックだったのか?

死んだ魚の眼を愛するまるっこい少女が存在したことに!!!?


数秒後、

「ま、いーか、、どーでも」

四郎、復活早いというか、、スイッチが早い?



それからというもの、太郎はマルイアンヌに事ある毎にお菓子やお弁当を持ってきている。


物陰から生暖かく見守る幾つかの影

(逆だよな?)

(ああ、女子が男子にあげるよね?)

(こっちの世界式?)

(いや、やってるの太郎だぞ?)

(んじゃ毎日がホワイトデー?)

(すんげーイヤ!!)

(奇遇だな、俺もだ)

(おう、俺もその協定の仲間に入れてくれ)

(何?何の話をしているの?)姫

(((女の勘って、、、)))

でも観察継続♪


校舎前の庭園の東屋でおやつタイムをしているマルイアンヌと太郎。


「最近ね、あなたを見ていると思い出す子がいるの、いえ、いたの」丸

「へぇ、どういう子?似ているの?」太郎

・・・・

「うつぼかずら蝶、蝶子って呼んでたの。可愛い子だった。大きい私が泳げるほどの水槽で」

「それはすごいね・・・」


(知ってるか?)

((((ふるふるふる))))

姫まで否定。

こんなときに役立ちそうなジモティ次期が何故来ていない?!!

流石に王子は”覗き”はしない。

(まぁ、蝶ってんだから、、)

(一応そう想定しておこう、、)

(ああ、一応、な)

・・・・

(でも、蝶を水槽で?)

(水はいれてないんじゃないか?)

(あー、、、)


「でもその子は、ちょっと私に似て食いしん坊さんなの」

「へぇ、何が好きだったのかな?」

「ごぶりんのたまきんしか食べなかったの、、食いしん坊なのに」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(((((ごくりんこ)))))


「で?どうやって、、、」太郎、チャレンジャーである!!訊くか?

「ええ、邸の騎士団に毎日狩りにいかせたわ。でも、でもね?!いちいちぜんぶ全狩りしていちゃ森が死臭でいっぱいになっちゃうでしょう?いやよね?魔獣が集まって危険だし、、、」

「うん、そうだね、、」


(まじか、、)四郎は容易に推測できた。


「だから、たまだけ狩らせてもらったの、、でも、ひょい、ってたたっ斬ると、どうしてもウイニーちゃんのほうも切れちゃうの、そのくらいは仕方ないわよね?蝶子はウイニーは嫌いなので、そこに捨ててきて、蝶子の好きなたまだけ狩り集めさせて。毎日毎日。」

「へぇ、、、たいへん、だね、、」

「ええ、そのうち、ゴブリン達はウチの騎士たちを見ると、逃げ出すようになっちゃったし、、なので囮使い始めても、そんなの数カ月で気づかれて、、」


(ゴブに対して、最も効果的な攻撃、だよな?)

(ああ、そうだとも、、。ゴブだけじゃ、ないけどな、、)

((・・・・・・・・))


「餌が足りなくなって衰弱していく蝶子を見るに忍びなかったんで、海に返そうと

「海???」

「ええ、海よ?蝶子の故郷は海なの」

「ごめん、少しわからないかな?」

「蝶子はね、海に住む種類で、、ゴブリンが好きな歌声でゴブリン達を海に誘い出すの。黒い羽、大きなつやつやの胴体。海の中でも陸でも自由自在に駆け回れて、気温が高いと飛べるのよ?!!」


(あ、、俺、それに近いの知ってる)

(奇遇だな、、天敵だったわ、、)

(俺のオカンは百戦錬磨の無敗だったな)

(ああ、アレには男はダメだが、なぜか女はアレに強いんだよなー)


「最も育った時は、体調5mくらいかしらね。勿論触覚抜きよ?」


(((((・・・・・・・・・・・・・・・・・・)))))

(こ、この世界はダメな方だ!!!!)

(おう、女神様に別世界に転移たのもう!!)

(いくら地上を、人間社会を良くしても無意味だっつ!!!)

(ゼッテー勝てない!!)

(あら?殺虫剤って、あなた達の世界には無かったの?)姫

((((へ?))))

(5mくらいなら殺虫剤撒いとけばイチコロよ?)姫

・・・・・・・・・・・


「世界は救われた」

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