十彩の音を聴いて

7To3Yuki± 様作


あらすじ引用

これは愛の物語です。

いまにも崩れてしないそうな。儚げで。脆く。

しかし、運命的に出逢って別れてまた出逢った。

そんな二人のアウトストーリー。

何かが違えば結実したかも知れないもう一つの夢。

不器用な二人が不器用さを武器にした「タラレバ」の結実する事は無かった筈の物語。


スピリチュアルな描写が在ります。


何気ない日常の音や彩りをキーワードに展開していく物語です。

物語序盤=弥生の思い付きに因り、事実上のノープランでバイクツーリングを慣行。そこで出逢った人々との交流を経てその後の生活が激変してしまいます。その顛末は・・・?


現代社会でワーカホリックの20代女の子?が都会から田舎に移住してスローライフを満喫しつつ未知や新しい事へチャレンジ精神を忘れないで成長?進化?恋愛?結婚?等して行きます。きっと。

無自覚なやらかしキャラの弥生は何を感じ何を選び何を求め成し得て征くのか?

自称、等身大の弥生が日常的な彩りで織りなすエピソード。

等身大以上の何かを皆様の眼でお確かめ下さい。


名称の響きやイメージ、星や空、風や感情等の心模様、可視、不可視の垣根は設けない心算ですので、

現実では在り得ない表現も交え少しコミカルに物語が進行します。


保険でR15付けてます。

もしかしたら?って感じで際どい表現するかも知れません。



【出逢いから恋に落ちる経緯】

ワーカーホリックにより、長期休暇を得た主人公は暇を持て余し、ネットサーフィンをしていた。そこで何かを見たのかツーリングに行くことを想いつく。しかしその旅は目的地を決めることなく、気の向くまま。ノープランによるものであった。当然土地勘などもあるわけがなく、旅の途中でバイクがパンクしてしまい困っていたところを年配の女性に助けられる。

そして連れて行ってくれたのは、彼女の息子の友人が整備士として切り盛りしているバイク屋さんであった。ノープランで旅をしていた主人公は、自分を助けてくれた人の家に泊まることになる。


【主人公と恋の相手について】

ワーカーホリック気味の為、上司からの指令により有給休暇を消化することに。纏まった休暇を得たものの、恐らく休暇慣れしていなかった為か、やりたいことが直ぐに決まらない様子。そこでネットサーフィンをしていて閃いた(?)のがツーリングであった。ノープランでツーリングという予定にに乗り出したのであった。

ところどころに出てくるイメージ投影は、なにを予感しているのだろうか?

恋愛として大きく展開が変わり始めるのは”あたしとアタシの苦悩”のあたりから。恋のお相手となる人物からの視点からも物語は展開されていく。両側の心の動きが分かるというスタイルだ。


【主人公を取り巻く環境など】

主人公はバイクがパンクしてしまったことをきっかけに、ある一家と懇意になっていく。この物語はジャンルは恋愛ではあるが、彼女心が動き始めるまではどちらかと言うと、この一家との交流を深めていくという流れである。

そして、自分の中にもう一人の自分がいる、という感じで進んでいく。どうやらこの二人は、性格などに差があるようで、普段は引っ込み思案で慎重派の主人公をもう一人の存在が後押ししていたような印象。しかし今回の旅では、主人公が今までとは違う行動に出る。もしかしたら、これまではもう一人の自分の存在に気づいていなかったのかもしれない。


【感想】

予感なのか、予知なのか。主人公に直接投影される。それが何処で繋がるのか? がとても気になる部分であり、もう一人の”ワタシ”についても気になる部分は多い。ジャンルが恋愛なので、旅先で恋に落ちロマンチックな展開となっていくのだろうか? と想像していたら、想像とは違い人々と交流を深めながら、彼女が成長していく物語なのだなと感じた。

旅から始まり、日常へと戻っていくようなので旅先であったことを丁寧に描いているのだろうと思った。田舎のイメージであるフレンドリーさ。そして古き良きものなども交えてあり、田舎の雰囲気が出ているなと感じた。

主人公がこの旅を通して、どう変化していくのか。その変化が日常にもたらすものがどんなものなのか、とても気になる部分である。


【見どころ】

旅とは非日常である。主人公が休暇を貰ったものの、何をするか決めることが出来なかった。そんな彼女が休暇を楽しむために選んだのは”ノープランでのツーリング”。目的も行き先も決めずに辿り着いた場所は、田舎であった。日本というのは狭い。そして少し都会を離れると田舎、あるいは田園風景が広がっていたりするものだ。見慣れないノスタルジックな風景に心躍らせる人もいれば、癒される人もいるに違いない。そんな田舎道で、バイクがパンクしてしまった彼女。もちろん近くに修理屋さんがあるのかどうかもわからない。

立ち往生していたところに通りかかったのが、バイク屋を営む友人の息子を持つ、年配の女性であった。この出逢いは、主人公にいろんな影響を与えていく。

この物語は、いわゆる旅で出逢った人と一夜限りのロマンチックな恋というものではなく、この一家との交流を通して主人公が変わっていく物語だと感じた。生き方に憧れたり、双子を見て子供が欲しいと感じたり。恋をしたり、自分の適性に気づいたり、もう一人の自分の存在と向き合ったり。

休暇が終われば終わりという物語ではなく、これは主人公に変化が訪れるきっかけだったのだと思う。旅の終わりに、彼女が何を想いまたその先の人生で何を選択し、日常がどう変わっていくのか? そこが見どころなのではないかと感じた。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お勧めです。

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