31話 カンストした好感度を憎悪で削り取っていく作業。


 31話 カンストした好感度を憎悪で削り取っていく作業。


「はぁ、はぁ、はぁ……勝ったぞ、おらぁ……ナメんなよ、クソが……」


 普通に満身創痍になりながらも、

 センは、ウムルに勝利した。


 その結果、10000倍の経験値が、携帯ドラゴンに注がれる。



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 登録名 『バギー(仮)』

 型番  『IS=GPQC/タイプE10‐PT198』


 《強化値》    【5089%】

 《容量》     【780000】


 [HP]     【23000%】

 [MP]     【9000%】


 「攻撃力」    【78000%】

 「魔法攻撃力」  【25000%】

 「防御力」    【53000%】

 「魔法防御力」  【9500%】

 「敏捷性」    【62000%】

 「耐性値」    【39000%】


 所有スキル、なし。


 111111111111111111111111111111111111111


 ↓


000000000000000000000000000000000000000


 登録名 『バギー(仮)』

 型番  『IS=GPQC/タイプE10‐PT198』


 《強化値》    【8023%】

 《容量》     【1070059】


 [HP]     【52000%】

 [MP]     【16000%】


 「攻撃力」    【97000%】

 「魔法攻撃力」  【55000%】

 「防御力」    【89000%】

 「魔法防御力」  【12300%】

 「敏捷性」    【90000%】

 「耐性値」    【52000%】


 所有スキル、なし。


 111111111111111111111111111111111111111


「……んー、まあ、こんなもんか……確実に強くはなっているが……苦労した割にはって感じだなぁ……ウムルの強さを考えると、もっと、この10倍ぐらいガーっと強くなってほしかったというのが本音だなぁ……」


 そんなセンのぼやきを受けて、

 ヨグシャドーが、


(10000倍では、まあ、こんなものだろう。普通であれば、強化値を1パーセント伸ばすだけでも、それなりに大変なのだから)


「できれば、最大値の12000にしたいけど……もう、これ以上嫌われるのは無理くさい……色々と頭うち……あとは、地道にやっていくしかないか……」



 ★



 それからセンは、

 アルキの献身的な助力を受けながら、

 K5の面々に、しっかりと嫌われつつ、

 ツァール&イグも抹殺し、

 携帯ドラゴンを鍛え上げた。


「もはや、これ以上、経験値倍率をあげるのは厳しい。かつ、ツァーツ&イグを突破した以上、もう、経験値を稼げる敵は登場しない。……ということで、嫌われるのはここまででいい……よな?」


 そう問いかけると、ヨグシャドーは、


(これまでの経験で理解できると思うが、ループしても『記憶』は、完全に消えるわけではない。中心には刻まれて、蓄積されていく。――つまり、貴様に対する憎悪の記憶を、あの女どもの中心に深く刻み込んでおけば、次のループでもヘイトを稼ぎやすくなるということだ。これまでの蓄積による『貴様に対するプラスの感情』を、それ以上の憎悪で塗りつぶせば、最大値である12000倍で稼ぐことが可能となろう)


「……効率で考えれば、この後の避難訓練や格闘技大会なんかの作業ゲー中にも、しっかりとヘイトを稼いでおいた方がいい……ってことか……マジかぁ……ダルいなぁ……」


(どうしてもやりたくないなら、別に、やらなくてもいい。強制はしない。好きにしろ。最終決戦で、『10000倍の成長率では足りなかった。もっと頑張って12000倍にしておくべきだった』と後悔したいなら、あの女どもと向き合うのをやめればいい)


「……はい、実質一択のパターン……ほんと、うぜぇなぁ……」


 やるしかないと覚悟を決めたセンは、

 以降も、アルキと協力し、彼女たちのヘイトを稼いでいく。

 センの地獄に休憩はない。

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