第86話 みんなの思いよ、世界中に届け

 プリンセスドールズは、横中に終わりの大地と始まりの海をもたらしたパラレルワールドの魔女まじょであるアクシアを封じ込めようと、最後の力をしぼろうとしている。

「青いひとみの向こうに秘めた」

こわれそうではかない」

「自分の思い」

「破れた世界と」

「絶望の空」

「悲しみはすべて」

「消えていく」

間違まちがえたことはもうやらない」

「すべてわすれて」

「静かに眠って」

「新しい夢を作ろう」

「君は主役になれる」

透明とうめいな光をあげたい」

あいするあなたへ」

「生きようとする」

「仲間がいる」

「ねえ」

「心のメロディー」

「最後の歌を今」

「何かが変わる」

瞬間しゅんかんが来た」

「Brand New World」

「愛のメッセージ」

 すると、

「今こそ、私たちの力を!」

おとぎの世界の女王たちが加わった。

「虹色の光をさずけて」

やさしく 安らかに」

「生きたいという希望がある」

「さあ」

「心のメロディー」

「最後の歌を今」

「強き者だけの」

「世の中じゃないから」

「Brand New World」

「愛のメッセージ」

 さらに、

やみの力を封じ込めるときまで、もう少しのところまで来ています。最後まで全力で戦いましょう」

光の女神までが協力することになった。

「愛する思いから」

「世界は成り立っている」

「傷つきうばい合うことなんか」

「もういらない」

「すべてを引きせて」

「戦いはもう終わらせて」

永遠えいえんに続いてる」

「誰かを信じる気持ち」

「今こそ、みんなの力を!想いよ、みんなに届け!ピュア・スイート・ラビング・トゥルー・ハート!」

ピュアスイートラブリーはピュアスイートバトンで大きなパステルローズピンクのハートをえがき、アクアブルー・シトラスイエロー・トウィンクルパープル・スカーレットエース・ロイヤルレインボーがロイヤルクリスタルロッドでかがやきをチャージする。それをアクシアに向けて放っていくと、

「世界の輝きに包まれていくでざます…。もうお手上げでざます…」

アクシアはその輝きで封じ込まれていき、闇の力は完全に消し去っていった。


  すると、チララは空に向かって高くジャンプする。

「ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」

さけぶと、

「これは、プリンセスハート・クリアレインボーだ!」

チララは空の城の解放に必要なプリンセスハートを回収した。

「さあ、今こそ、心のとびらを!」

「開け、空の城!」

ピュアスイートラブリーとチララが魔法の言葉をとなえると、地球の周りに光の輪ができた。

「輝きに満ちあふれている星ね!」

「空の城は、地球のことだったのか!」

空の城がある場所。そこは、地球そのものだったのだ。

「地球とは人類が住んでいる天体、つまり人類の足元にある天体のことである。地という字・概念と球という字・概念がいねんでそれを表現している。英語 やラテン語など他の言語でも多くは大地を表す語が当てられている。日本語において、この星を呼ぶ名である地球という単語は、中国語由来である。中国語の地球は明朝の西学にしがく東漸期とうぜんきに初めて見られ、イタリア人宣教師マテオ・リッチの『ひつじさる輿こし万国ばんこく全図ぜんず』がこの単語が使用された最初期の資料である。清朝後期に西洋の近代科学が中国に入ってくると、大地球体説が中国の人々によって次第に受け入れられるようになり、地球という単語が広く使われるようになった。当時の新聞申報の創刊号には地球説に関する文章が掲載けいさいされている。日本では、江戸えど時代じだいころにこの漢語が輸入ゆにゅうされ、一七〇〇年代頃の西洋せいよう紀聞きぶんや和漢三才図会に、使用例がある。幕末から明治期には、庶民しょみんも使うほどに定着した。地球は太陽系の惑星の一つである。その形は、ほぼ回転かいてん楕円体だえんたいで、赤道の半径は六千三百七十八キロメートルほどで、極半径は六千三百五十七キロメートルである。その運動に着目すると、三百六十五日強で太陽の周囲を一周し、二十四時間で一回 自転しており、太陽からの平均へいきん距離きょりは一億四千九百六十万キロメートルである。その内部は大まかに地殻ちかく、マントル、核の三部分から成っている。表面は大気におおわれている。放射性元素による隕石いんせきの年代測定と、アポロ計画によって持ち帰られた月の岩石分析から、地球は誕生してから約四十六億年経過していると推定される。太陽系の年齢ねんれいもまた隕石の年代測定に依拠いきょするため、地球は太陽系の誕生とほぼ同時に形成されたとしてよい。十個じゅうこ程度ていどの火星サイズの原始惑星の衝突しょうとつ合体がったいで形成されたと考えられている。太陽系内の惑星としては、太陽から二天文単位内の位置に存在し、岩石質外層とてつを主成分とする中心核を持つ地球型惑星に分類され、太陽系の地球型惑星の中で大きさ、質量、密度ともに最大のものである。組成は地表面からの深さによってことなる。地殻に存在する元素は、酸素さんそとケイ素が主体で、以下アルミニウム・鉄・カルシウム・ナトリウム・カリウム・マグネシウムなどの金属元素がふくまれる。この元素別質量百分率はクラーク数としてまとめられている。ほとんどはケイ酸塩さんえんなど金属酸化物の形で存在する。対照的に、中心部分は鉄やニッケルが主体である。地表面の多く液体の水でおおわれており、地表から上空約百キロメートルまでの範囲はんいには窒素ちっそ・酸素を主成分とする大気がある。大気の組成は高度によって変化する。地球はほぼ球形であるため、海抜かいばつゼロメートルの地表面に立った人が一度に見渡みわたせる範囲は水平線が生じる半径およそ四キロメートルの円の内側に限られる。分かりやすい事例として、遠方に向かって航行こうこうする船,長い直線形のはし,水面に立つ送電用でんよう鉄塔てっとうの列は、水平線に近づくと下方にしずみ込み、海面に隠れてしまう事が挙げられる。また、電離層でんりそうや通信衛星や中継回線を用いない無線通信にも、水平線までの見通し距離内でしか通信出来ないと言う制約が生じる。さらに、緯度いどが変わると夜間に見える天体に違いが発生する。地球が球体である証拠しょうこは生身の人間には実感しにくいため、かつては地球平面説が信じられた事もあった」

「プリズムパレスでみんなを待っている。さあ、行こう!」

「うん!」

おとぎの世界のプリズムパレスに行くと、光の女神とプラチナが待っていた。

「ただいま!」

「お帰りなさい」

「ずっと待っていたよ」

ロイヤルレインボーは、プラチナと光の女神との再会を果たした。

 「来たからには、セレモニーをやらなくちゃ」

「そうだね」

プリンセスセレモニーを行うべく、大臣のいる謁見えっけんの間へと向かう。

「まもなく、プリンセスセレモニーが始まります。みなさんは、ご静粛せいしゅくにお願いいたします」

ついに、ドールプリンセスの儀式ぎしきであるプリンセスセレモニーが始まった。

 「ただいまより、プリンセスセレモニーを開始いたします。それでは、空の女神ことピュアスイートラブリー、よろしくお願いいたします」

すると、ピュアスイートラブリーがピュアスイートバトンを空にかかげた。

「世界中が輝きに満ち溢れていますように!」

ピュアスイートラブリーが呪文じゅもんを唱えると、世界中に光のシャワーが注がれた。

「暖かくて優しい光!」

ピュアスイートラブリーが放つ輝き。それは、どんなに暗いことでもすぐに忘れ、人々に勇気と希望を与える力を持っている。

幻想的げんそうてきな光景だ…。街も元通りになっていく…」

終わりの大地と始まりの海によって壊滅的かいめつてきな被害をもたらした横中は、元の風景を取り戻していく。

「晴斗、見つけたぞ!」

「お父さん!」

すると、晴斗の安否を心配していた藤村ふじむら刑事けいじが現れた。

「みんなが待っている」

「さあ、行こうか」

晴斗は藤村刑事に連れられて、ポートフロンティア学園に向かうと、

「ただいま!」

「おかえりなさい」

「待っていましたわ!」

「お前はプリンセスドールズを支えた影のヒーローだ!」

頑張がんばった晴斗に拍手はくしゅを送ろうぜ、みんな!」

神門みかど先生せんせいとおまかせトリオによって温かく出迎えられた。

 「光の女神と空の女神が果たさなければならない役割。それは、おとぎの世界と人間界をつなぐことです。だからこそ、その言葉を忘れないでください。『心の輝きを信じて』。輝きは、人々の心にずっと秘めていますから」

光の女神がピュアスイートラブリーとロイヤルレインボーに激励げきれいのメッセージを送ると、

「長かった闇の力との戦いはこれでもう終わり。でも、これからは私たちが新たな時代を築いていく番。みんなでがんばっていこう」

「世界は輝きに満ち溢れている。その輝きを私たちで守らなければならない。輝く未来に向かって、一歩ずつ歩いていこう」

春は必ず来る。その時を信じて、ピュアスイートラブリーとロイヤルレインボーは、人間界とおとぎの世界とのつながりをこれからも続いていくことを約束したのであった。

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