第66話 ケガをしたネッシーを助けて!

 おとぎの世界にある真珠しんじゅの海岸で、ネッシーが打ち上げられていた。

「きれいな海岸が台無しになってしまう!」

「どうしよう!」

これには、おとぎの世界の住民も困っている。

 こうした中、

「本物のネッシーだ!」

「とても大きい!」

「ネッシーは、記録として残されている最古の記録は五六五年、アイルランド出身の聖職者コルンバの生涯しょうがいに関する伝記中で言及された、ネッシーの発見報告である。当時コルンバは、スコットランド北部の異教徒いきょうとへのキリスト教布教活動を精力的に行っており、その半ばイギリス最大の淡水たんすいであるネス湖でネッシーと遭遇そうぐうしたという。以来、多くの発見報告がなされてきた。特に一九三三年せんきゅうひゃくさんじゅうさんねん以降いこう、ネス湖で多くの目撃例もくげきれいが報告され、写真や映像が公表されてきた未確認動物である。ネッシーの通称は世界的に使われるが、日本においては特にこの名が浸透しんとうしている。科学の進歩でなぞや不思議の少なくなった二十世紀において、未確認飛行物体と並ぶ最大級のミステリーとして語られてきた。その正体については諸説が提唱ていしょうされてきた。目撃談や写真にとらえられた形状から、恐竜きょうりゅう時代じだいさかえた大型おおがた水棲すいせい爬虫類はちゅうである首長竜プレシオサウルスの生き残り、あるいは世代を経て進化した姿という説が、古くから最も知られている。太古に絶滅ぜつめつしたとされる大型おおがたじゅうが生存していたとすれば大きなニュースであり、ロマンをかき立てられる話題でもあることから、期待を込めて支持を集めてきた面もある。他にはりゅう脚類あしたぐいの生き残り説や魚類説など、多数ある。しかし、目撃証言や写真・映像の多くが、既知動物や船舶せんぱく、流木、航跡こうせき、または波動など自然現象の誤認であるか、あるいは捏造ねつぞうと判定され、大型獣が生存している可能性を否定する動物学者は多い」

カレンはチャミィとともに真珠の海岸にやってきた。

「立ち入り禁止になっているはずだが…」

「行く!」

カレンがネッシーに近づくと、

「あ、ケガをしてしまっている!」

と、ネッシーがケガをして倒れていることに気づく。

「これは緊急事態だ。今すぐに行かなくちゃ」

事態を重く見たチャミィは、ネッシーのもとへ急行する。

「行くよ!」

カレンはロイヤルハートブローチでドールプリンセスに変身する。

「プリンセス・ロイヤル・ドレスアップ!」

にじいろの光がカレンを包む。

「希望と未来のプリンセス・ロイヤルレインボー、見参!プリンセスステージ・レッツスタート!」


 ロイヤルレインボーが現れると、

「まずはケガをしたネッシーを治療しなければならない!」

チャミィが指示を出す。

「そうだ!歌なら何とかなるかも!」

すると、ロイヤルレインボーはひらめいた。

「アレキサンドライトのマジカルジュエルでパワーアップするんだ!」

ロイヤルレインボーはロイヤルハートブローチにアレキサンドライトのマジカルジュエルをセット。その流れからロイヤルクリスタルロッドを手に持つと、

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

ロイヤルレインボーによるネッシーの治癒ちゆが始まった。

「流星がってくる空」

「私は願いをとなえた」

「この世界を変えたいと」

「心に思いながら」

「夢をけがすものよ」

「悪のしもべたちよ」

「気づいて」

「同じ空にいるのだから」

「悲しみなんてき飛ばせ」

「風に乗って blowing」

「喜びをみんなでシェアしたい」

「大切なひと時」

一瞬いっしゅんしかないMoment」

乙女おとめの思い!レインボー・プリズム・ファンタジー!」

ロイヤルレインボーがロイヤルクリスタルロッドをネッシーに向ける。すると、ネッシーのケガはみるみるうちに回復した。

「見つけた!」

と、チャミィはプリンセスハートのありかに察知。そこにたどり着くと、

「キャッチ!」

とプリンセスハートの回収に成功する。

「これは、プリンセスハート・ミントだ!」

 「それではみなさん、また次回じかいかがやく世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」

ロイヤルレインボーが勝利宣言すると、ネッシーはおきへと帰っていった。


 その頃、

「この文字式はどうやって解くのかな?」

「分配法則を使って解いてください」

つぼみたちは、ポートフロンティア学園から出された夏休みの宿題をやっていた。

「水は、水素と酸素さんそからできているわ」

「炭酸水素ナトリウムは、炭酸ナトリウムと二酸化炭素と水から成り立っているのよ」

「みなさん、さすがです」

沙奈たちは、授業内容を理解している様子。

「いっぱい単語がありすぎて、覚えられないよ」

「そんな時は、紙に書いて覚えておいてください」

「うん!」

なかなかテストの成績が伸びないつぼみは、アリスからアドバイスを受けていた。

 すると、

「お兄ちゃんから差し入れだよ!」

「フィナンシェ、おいしそう!」

「フィナンシェは、アーモンドパウダーをこなと等量もしくはいくらか多めに入れ、卵白らんぱく、ブール・ノワゼット、砂糖さとうの各材料を混ぜて型に入れて焼いた菓子である。がしバターとアーモンドの香ばしい風味が特徴とくちょうである。紅茶こうちゃによく合うとされる。マドレーヌとのちがいは、フィナンシェは卵白のみを使うのに対して、マドレーヌは全卵を使うことである。抹茶まっちゃやチョコレートを使用したものや、丸い形をしたものなど様々なバリエーションもある」

「勉強の合間の糖分補給も大事ですからね」

カレンがフィナンシェを持ってきた。

「では、いただきます!」

「いただきます!」

つぼみたちは、フィナンシェをおいしそうに食べるのであった。

 一方、

「ざます、ざます、ざます…」

パラレルワールドにいたアクシアは、何かをたくらんでいた。

「おとぎの世界にある城を守るべく、仲間づくりをするのでざます!」

それは、おとぎの世界の城をプリンセスドールズから解放させないという作戦なのだ。

「さて、早速作るのでざます」

アクシアは、実験に取りかってきた。

 その時、

「つぼみたちは今、おとぎの世界で夏休みを楽しんでいるが…」

晴斗も、ポートフロンティア学園から出された夏休みの宿題を図書館の学習室で取り組んでいた。

「久しぶりね」

神門みかど先生せんせい!」

すると突然、晴斗の目の前に神門先生が現れた。

「夏休みの宿題、ちゃんとやっている?」

「そうだ。ちょうど今数学の課題をやっていたところだ」

近況を神門先生に報告する晴斗。すると、

「つぼみたちがここに帰ってきたのであれば、神門神社を訪れるように伝えてほしいわ。そこで見せたいものがあるのだから」

神門先生は晴斗にこう伝えるのであった。

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