第18話 朝の時間 ワクチン

一ヶ月ほど前に、ワクチンのクーポンが届いた。


けれどもまだ接種予約の年齢に達していないので 未だ申し込めずにいる。


自衛隊の大規模接種会場なら、申し込み可能だが‥

モデルナは腕が腫れるという噂があり控えていた。


最近、自分の周りでもチラホラとワクチン接種をした人が現れ始めた。


職域接種だったり、すでに同じ年齢でも接種許可がおりている自治体もあるという。


基礎疾患持ちだと偽り、早々と接種にこじつけたというチャッカリ者がいたり‥


希望する国民はみんな接種できるのだから、慌てることはない。


知り合いの職場はコロナ休みになり、陰性者であっても自宅待機という憂き目にあっているという。


この話を聞いた途端、感染したくないなら早めの接種が良いのだろうか‥と思うようになった。


⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


少し焦りが出たのか、自衛隊の大規模接種会場をLINEで予約できないかと思い試してみた。


時々三角マークが現れる時があり、クリックしてみるのだが いつも結果は「予約いっぱい」という表示が出る。繰り返しているうちに、気づいたら眠ってしまったようだ。


✳︎✴︎✳︎✴︎


蝉の声とスズメの囀りが聞こえる。

蒸し暑い‥


時計を見るといつもの時間だ。

手元にスマートフォンが転がっていた。


ドアの隙間から光が漏れてくる。


暑いのでサイドテーブルの上の扇風機のリモコンに手を伸ばした。強風の目盛りを押して首振り機能も‥ ひとしきり涼しい風が吹いてきては通り過ぎてゆく。


暫く繰り返すうちに、やっと能動的に起き上がることができた。


恒例のストレッチをしながら、昨夜 予約を取ろうとしたのは、本当に時間の無駄であったと反省をした。まあ、話ネタになろうとは思うのだが‥


時期が来たら、かかりつけ医の所で接種するのが一番確実だ。


各種消毒用アルコールやジェル、ウェットティッシュ マスク類を収納している棚に目をやった。


今日もみんな無事でありますように。そして良い日でありますように。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る