必要なモノと、不必要なモノの狭間。
一色 サラ
01
ぷくぷくと泡のように、目の前から消えていく。
それは息でもあるし、嫌いなものでもない。全てを愛してほしかったわけじゃない。
その意味さえ、分からない。では何を欲しかったのかと考えても、俺を見てほしいが増幅していく。
俺以外の男と、一晩過ごしてきたくせに、悪びれな様子など、何一つない。
テレビをみて爆笑する女。触れようとすると、触らないでと怒ってくる。
別れたいと言いても、聞く耳を持たない。人の部屋に居座り続けている。俺はただ利用されていることに、気づかないフリをするをもうやめたい。
でも、この女が好きだ。言うと決断をしても、いざ女と会うと、言えない。言いたくない。失うのが怖い。
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