第33話 悩み...
「うひゃ~~リンゼ凄すぎ~」
「告、敵対反応の消失を確認、戦闘を終了します」
あっさり戦闘は終了した。
あれだけの大群をリンゼはたったの一発で消し去ったのだ。
「リンゼ!今のはなんてスキル?」
「解、大盾秘術【
「ん?それってカウンターじゃないような...」
「是、私もそう思います。ですが、スキル効果では、カウンターとなっており、受ける予定の攻撃を技術レベルに応じて返す技のようです。現在の秘術レベルが100なので、受ける予定の攻撃を100倍にして返すわざとなっております」
なにそのチート技。
理解できない技は一旦保留にして...まずは説教だ。
「で、なにか言う事ある?」
「いやぁ助かりました~」
今回の原因である、シープの挑発癖...今後の事を考えると早めに治した方が良い。
それから...。
「ミルクは...その...大丈夫?長距離走ったみたいだけど...その...」
「とても痛いです~...ちぎれるかと思いました...」
うん。シープはいつもの様にけろっとしているが、ミルクは非常に顔色が悪い。
装備が悪いと言えばそうだが、胸の大きさ的に辛かったと思う。
こっちに逃げてくる時...私は思わず目を伏せたくなった。
巨大な胸を四方に揺らしながら走るその姿に憐みを感じた。大きければいいってもんじゃない...。学びを得た。
それと、ミルクにはさらしとかを巻いた方が良いと思う。
私の胸は走ったとしても多少しか揺れない...だが、ミルクは違う。走れば大きく揺れ、薄着のせいで、乳を支える事も出来ず...見てるだけで私の無い胸まで痛む...。ん?
「そんな薄着だからだよ...ね?しっかり服着よ?」
「ダメよ~だってミーシャ、チラチラ見てるし...見たいんでしょ?それなら多少の痛みくらい...」
「いや!見てないから!!」
実は見てる。
ミルクの容姿に目の置き場は無い。
体はもちろん顔もだ、じっと見てると徐々に紅潮していくし、目だけを見ても徐々に溶けトロンとした目でこちらを見てくる。
口元に視線を逸らしても、舌なめずりするしで....目の置き場がない。
一番落ち着くのは...眉毛かもしれない。
ミルクの丸眉は可愛らしく、いやらしい要素はない。
体はエロに極振りしているせいでサキュバスなんじゃないだろうか、と疑ってしまうほど。
教育したわけじゃない、勝手に学んだだけなので私に非は無い。ただ...気付くのが遅れたという点において、私にも非があるのかもしれない。
「じゃあ、先進もうか、エリアボスやるより、王都にポータルつなぐ方が早いからね」
「了」
「もう少し休ませてほしいんだけど...」
余程痛かったらしい。
「わかった...支えてあげるから...いくよ」
「まぁ///」
顔を赤くさせるミルクは放っておく。
支えながら歩くのは大変なので、ホープを馬形態に戻し、その背に乗せてもらう。
ホープの上にミルク、私、リンゼの順番で跨り、先を進む。
「ねぇ~乗せてよ~」
「煽り癖治さないなら乗せない~」
意地悪と言われるかもしれないが、今後のパーティーの為だ。
それに、走っている訳ではない、しっかりと徒歩のシープに合わせて歩いている。
私は、後ろから手を回し、ミルクの大きな胸を支える。
「おもっ...」
「ん~どうかしたぁ~?」
「な、なんでもない」
思春期の娘に、ミルクは刺激が強すぎる。
それにしても...なにこの重み...
私は移動中、その重みを噛み締める様に支え続けた。
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