第11話 一晩経って...

 反省点が多すぎる...。

【グレーターラビットロード】との戦闘を終え拠点に戻った。

 戦闘の疲労からかその日は上昇したステータスさえ確認せずに眠りについた。

 能力の確認なんて朝でも出来るし...なんて考えもあったが、実際の所私とシリュウは師匠の背中の上で寝てしまったのだ。


 巨大な龍の背中はとても安定感があり落ちるかもしれないという不安は一切なかった。ゆえに寝てしまったわけだが...。


 目が覚めてから初めに思ったことは、身体が軽い事。

 嘘のように体が軽く力が溢れる感覚が続く。

 成長した体の性能を確かめているとベットで寝ていたシリュウが目を覚ました。


「おはようシリュウ」

「きゅぴーー!!」


 相変わらず何を言ってるのかわからないが元気そうで何よりだ。

 なんとなくシリュウも体が一回り成長している気がする。


「きゅぴー」

「ん?」


 シリュウの鳴き声に合わせ透明なボードが現れシリュウの現在のステータスが露わになった。


 Lv:28

 名前:「シリュウ」

 種族:【氷竜】

 称号:幼き氷竜

 HP:4800

 MP:4000

 ATK:3800

 DEF:4100

 INT:3656

 RES:4500

 SPD:3000

 スキル:【竜の鉤爪ドラゴンクローLv10】【噛み付きLv9】【氷息吹Lv10】【龍種威圧ドラゴンオーラLv10】【竜の鋭尾ドラゴンテールLv10】【挑発Lv5】【思念通信Lv5】【身代わりLv10】【咆哮Lv5】

 特殊スキル:【破壊の芽Lv1】【弱肉強食Lv5】【食いしん坊Lv5】【ミーシャ協力LvMAX】【破壊衝動Lv0】【希望の芽Lv0】【収納Lv10】



 つおい....

 いやいや明らかに異常なステータスをしている。

 確かに格上と戦闘を行ったことでレベルが上がるのは理解できる...だけどさすがに上がり過ぎる!!

 ずるい!!

 いや...もしかして...私もこれくらい上昇しているんじゃ...


 そう思えば自然と許すことができた。

 ごく一部恐ろしいスキルも見受けられるが...まぁひとまずシリュウの成長を喜ぶとしよう。

 じゃあ...次は私の番...


状態ステータス


 Lv:28

 名前:「ミーシャ・ストロニア」

 種族:【人間(少女)】

 職業:【戦士】

 称号:【兎狩り乙女】

 HP:356

 MP:300

 ATK:320

 DEF:250

 INT:180

 RES:150

 SPD:300


 スキル:【盗みLv1】【短剣技術Lv10】【解体Lv10】【斬撃Lv2】【発声Lv5】【持久力Lv5】【秘匿Lv2】【思念通信Lv1】【収納Lv2】【身代わりLv1】

 特殊スキル【無慈悲Lv3】【鬼畜Lv2】【慈愛Lv2】【家族思いLv2】【兎狩人LvMAX】【シリュウ協力LvMAX】【操龍技術Lv1】【操竜技術Lv1】【兎理解者Lv10】


 わかっていたけど...シリュウの比べると明らかに弱い...同じレベルとは思えないほどに...。

 でも、以前の自分自身t比べるとかなりの進歩だ。

 ステータスも300の大台にのったし色々なスキルを獲得できた。


 発声...秘匿...身代わり...思念通信??

 よくわからないスキルだがきっといいスキルなはずだ。

 身代わりは使わない気もするけど...。


 特殊スキルも色々と成長した様だ。

 よし...あげたくないのは成長してないみたい....まずは一安心だ。

 無慈悲と鬼畜だけは絶対に成長させてはいけない。


 慈愛や家族思いなんかは私にぴったりの特殊スキルだ。

 ん??操...竜?

 名前からして竜を操れるのかな...


 スキルレベルが低くてまだ効果はわからないみたい...。

 でも、効果が判明した特殊スキルも存在する。

【兎狩人】:兎種への追加ダメージの発生・兎種アイテム飲食時の上昇ステータスUP・兎種装備着用時の上昇能力UP・兎種テイム可能化。


 ふむふむ...テイム...後で師匠に聞いてみよう。

【短剣技術】:短剣装備時のステータス上昇効果UP・専用スキル強化。

 このスキルの横には追記がされていた。

 ≪長剣・直剣・刀剣に派生が可能です≫


 どうやら...この三種類が使えるようになったらしい。

 まだ...持ってないけど....

【解体】:撃破時の獲得アイテム増加・稀報酬確率UP。


 お?!こっちは普通にいい能力だ!!

 思念通信とか言うのもあるし...どれ...試してみよう。


(シリュウー聞こえる)

「きゅぴッ!!」


 どうやら聞こえてるみたいだ。

 これで意思疎通できるようになるのかな?それはちょっと楽しみだ。


(聞こえてたら返事して)

(きゅぴー...)


 うん..意思疎通ならず

 思念なのに...ただの鳴き声だなんて...

 がっかりも良い所である...。


 こっちの言葉は通じている様なのである程度の会話は可能だろう。

 お互い能力の確認が済んだので自室を出て師匠の元へと向かう。


 机と椅子だけのリビングを抜けると昨日までは無かった机を前に飛車や金将と書かれた四角いものを掴み考え込む師匠が居た。


「おはようございます師匠!」「きゅぴー!」

「あぁおはよう」

「何をなされているのですか?」

「あぁこれか?これは将棋じゃよ、中々奥が深くてな....ふむむむ....」


 ふーんと何の気なしに答え朝ごはんの支度をする。

 すると私のアイテムボックスには見知らぬアイテムがたくさん入っていた。


【兎角装備一式】

兎角短剣ヴァピットショートソード


 これは....まさか....装備?!?!

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