街と怪獣
@mikadon236
起
「・・・ハヤト!」
友達のカズが俺を呼ぶ声が聞こえる。
俺があいつのもとへ向かうと、地面から触手のような物が伸びてきてカズの脚を取った。
「ハヤト!ハヤト!」
カズが地面に引きずり込まれていく。
「カズー!」
「・・・ハッ!」
「ようやく起きたか。」
そうか、俺は学校の社会見学で、街の地下に来ていたんだった。
「今年2061年、我が街は住宅の過密問題を解消すべく地下空間に都市を移すアビス・プロジェクトを進めている。この地下空間は4本の柱によって支えられており・・・」
「おい見ろよハヤト、ワークが動いてるぜ。」
カズは話を聞かずに向こうを指刺している。
その先ではだいたい8メートルくらいの人型ロボットが工事を進めている様子が見える。
「あれがワーク・・・。アビスの工事で初めて投入されたってやつか。」
ワーク・・・働く・・・なんて安直な名前だろうか。
「ああ、親父から話を聞いた時からいつ動くとこが見れるんだろうとワクワクしてたぜ。」
カズの父親は重工業メーカーで働いてるらしい。
「ところでアビスってどういう意味だ?」
カズが聞く
「英語で奈落の底って意味だな。」
「へぇ、俺の英語は中1で止まってるからわかんねぇや。」
社会見学を終え下校後・・・
「おい、飛び道具ばっかでずるいぞ!」
俺はカズ宅のリビングで奴とゲームをしていた。
隣の部屋がカズの部屋、2階には父親の部屋があるらしい。
「またそいつか、そろそろキャラ変えろよ~」
ゲームをしていると、地震のようなどでかい音が響いた。
「何の音だ!?」
俺はカズと共に外に出た。
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