無自覚ハイスペックイケメン学園生活を無双する
かなかなき
第1話
今、俺は荷物の荷解きをしている。
なぜかというと俺は今日引っ越しをしたからだ。
引っ越し先は一軒家だった。
前の家はマンションで家も狭かったので一人の部屋というものがなかった。
だがこれからは一人部屋で好きにできる。
そんなこんなで荷解きをしていると妹の紗希が部屋に入ってきた。
紗希は贔屓目なしに可愛いと思う。
それに勉強も運動もでき面倒見も良いという完璧ぶりだ。
それに比べて俺は顔もパッとしない、だけど勉強と運動はそれなりにできると思う。
最近はあまりしていないとはいえ、少しすればなんとかなると思う。うん、なんとかなる...よね?
その紗希は俺に何か用があるのだろうか?
「おにーちゃん荷解き終わった?」
「え、あー、もう少しで終わりそう」
「げっ、おにーちゃん、髪ボサボサだよ」
「え〜、いつもと変わらないよ」
「じゃあなんで髪を下ろしてるの?」
「えっ、いつもこれで学校行ってたよ」
「えっ」
「えっ」とはなんだ、何かおかしなことでもあったのか?
「なんかまずかった?」
「まずいも何もそんな格好で行っていじめられなかったの?」
いじめ?
いじめなんてするのはクズじゃないか。
少なくともうちのクラスにはそんなクズいなかったぞ。
「いじめはなかったぞ、目立たない様にしてたからあまり話かけられなかったけど」
「それ絶対に避けられてると思うよ」
「えっ、なんで?」
「えっと、無自覚?」
「無自覚って何が?」
「えーと、うん、正直に言って欲しい?」
「うん」
「今のおにーちゃんキモいよ」
「え???」
俺のどこにキモい要素があるんだあああああ
気配は消していたからあまり目に入ってないはずだ
なのにどうして気持ち悪がられるのだろう
「なんで?」
「はぁー、そんなこともわからないの?」
「おにーちゃん、頭はいいけど自分のことになるとすごい鈍感になるよね。」
「鈍感ってなんで?別に俺はモテるわけじゃないし。」
俺みたいな陰キャがモテるわけないだろクソぉ、
「まぁ、その格好じゃしゃーないね。」
「おにーちゃん、夏休みで生まれ変わらない?」
「おにーちゃん顔はかっこいいしおまけに性格もいい、そしてサッカーは中学でU-15に選ばれたんだから運動もできる。髪さえどうにかすればモテモテだよ。ちょっと遅めの高校デビューしよっか」
そう言って紗希は手を差し伸べてきた。
それを俺は握った、否握ってしまった。
これが地獄のトレーニングの始まりと知らずに...
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