第2話
家に帰ってもさっきの女性の顔が頭から離れない。晩御飯を食べている時もお風呂に入ってる時もなぜか考えてしまう。
「今日は早いけどもう寝るか…」
僕は足早にベッドに倒れ込んで寝た。
翌朝、いつも通り家族と朝ご飯を食べる。
「あ! そうだ宗也今日からお母さん達3日間旅行に行ってくるからお留守番よろしくね。月曜の朝には帰ってきてると思うから留守番よろしくね」
「え、そんな事言ってなかったのに…」
「昨日の夜話そうとしたら直ぐに寝ちゃったんだから仕方ないでしょう。」
家の家庭は家族旅行はほとんどしない。だけど夫婦旅行? は結構な頻度で行っているのであまり驚きはしなかった。
別に羨ましいとは思わないが家でも独りなのはさすがに寂しい。まぁ自分の性格上友達なんてできっこないけど。
「ふ~んまぁいいけど。行ってらっしゃい」
僕は颯爽と身支度を済ませて家を出た。
秋風が吹いていて顔が冷たい。
いつもの電車の時間にはまだまだ時間があった。電車は2本も早いのに乗ることになった。自分が住んでいるのは片田舎で電車も30分に1本もない位だ。
寒さに耐えながら電車に乗った。
するとそこには昨夜に見た女性の姿があった。
僕はちらっとその女性の姿見て直ぐにスマホに視線を戻す。
ふと女性の方を見ると今度は女性の方から凝視してきた。
そしてとうとう目があってしまった。
互いに動揺したのか反射的に目線を下げてしまった。
もやもやしながら電車を降りる。
彼女はまだ降りないようだ。
僕はその女性が気になって気になって仕方なかった。
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