第141話 生徒達の再会

「なんか緊張してきた」

「大丈夫です。ミナル様が休んでいる時、みんなあなた様の心配をしていたのですから」

「えっそうなの?」

「はい」

「そっかぁ〜なんか嬉しいね」



っと…そろそろ時間かな。でも本当に緊張するなぁ。



「じゃあ行きますか」

「はい。みんな喜ぶと思いますよ」

「そうかな?」

「そうです」


ミナルとキロルは職員室から出ていった。


「なぁ…やっぱり眼福だよな」

「えっ?何が?」


出ていった瞬間に周りの先生が話し始めた。


「何って分かるだろ」

「あぁ…確か病気かなんかで休んでいたんだっけ?」

「そうそう。まぁ復帰してくれた事で俺たちの疲れは吹き飛ぶし生徒達は喜ぶから万々歳なんだけどな」

「さ、俺たちもそろそろ行きますよ」

「分かった」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カランカラン…


鐘の音が鳴った。ミナルが担当する勇者のクラスの教室はもうすぐそこだ。


ガチャッ…


「おはようございます」

「「「「おはようございm…えっ?」」」」


おそらく生徒達はキロルかマリーが挨拶したのだろうと思ったが顔を見るとそうではなかった。


「今日からまた復帰します。ミナルです。皆さんお久しぶりですね」


すると泣いてしまう人も現れた。どうやら相当ミナルに会いたかったらしい。


「「「「「お久しぶりです」」」」」

「それから?」

「「「「「おはようございます」」」」」


一斉に挨拶された。ミナルは久しぶりの生徒達の声を聞けて嬉しかった。それと同時に自分は信頼されていたのだと思った。


「まずは休んでしまいすいません。でもこの通り元気ですから。これからまたよろしくお願いします」


みんなうんうんと頷いていた。それを確認してから話を続けた。


「今はいないマリーさんやキロルには感謝しかないです。ありがとうございます」


するとまた顔が少し赤くなった。キロルの顔が笑顔になっている。


「さてと…キロルは本来ならこれで変わるつもりだったのですが、私の補助をしてもらう事にします。ハジメさんには悪いかもしれませんが」


そう言った瞬間にみんながハジメの方を見た。


「あっいや、大丈夫です。生きていけるぐらいの力は持ったつもりなので」


どうやら全然大丈夫らしい。ミナルはハジメからの言葉を聞いてホッとした。

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