第28話 不死身用特訓メニュー③

「まず鎌は、真っ直ぐスパッと切らないと綺麗には切れない。そして…」

「そして?」

「防御をするときは持つところで防御する。というかここでしかできない」


刃のところだと防御しにくいので必然的にそうなる。


「そして…私がこれ使えるかも?と思ったのがこれ。ちょっと離れてて」

「分かりました」


そう言うと、キロルは離れた所に移動した。


「じゃあ行くよ」

「はい」


ミナルは鎌の刃がついていない、持つところ端の方を持った。


「これをこうして…えいっ!」


ミナルは勢いよく鎌を投げた。


ブォンブンブンブン…


普通ならすぐ落ちるはずだが、ブーメランのように弧を描いて戻ってきた。


「こんな感じ」

「自信をなくしそうです」

「大丈夫。これもしっかり教えるからさ」

「分かりました」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ミナルがキロルに教えていると、扱いが上手くなってきた。


「そうそう。上手くなってきたね」

「ありがとうございます。あと質問があるのですが…」

「ん?何?」

「この亜空間の中?では眠くありません。どうしてでしょうか?」

「あっそれはね…」


亜空間の中は外の世界で流れる時間よりもかなり遅い。つまりそれによって睡眠もしばらくは必要としない。

そして外の世界は時が止まっている。なので睡眠は必要ないのである。


「というわけ」

「なるほど…」

「じゃあ、上手くなってきた事だし…ナイフの練習でもしようか?」

「お願いします」


ミナルはナイフを教え始めた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



にしても…キロル覚えるの早くない?

1、2回教えただけで、大体できてる…

獣人だからなのかな?



「ねぇ、キロル」

「なんでしょうか?」

「なんでそんなに覚えるの早いの?早く覚えてくれるならありがたいのだけれど。ちょっと気になって」


そう言うと、キロルはナイフを下ろした。


「これは親もそうでした。何かの本で犬耳族は覚えるのが早いと載っていました。なので遺伝ですかね?」

「なるほどね。教えてくれてありがとう」


ミナルはまたナイフを投げ始めた。コツを掴んできたのか、だんだん真っ直ぐ投げる事ができるようになってきた。

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要望があれば、キロル視点の日記?のような物も書きたいと思います。(多分書く)


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