0章 

プロローグ

「はぁ…はぁ…限界です…」


「はぁ?こんなんで限界とかふざけるなよ?」


「そうそう。どうしてミナルは…使えないわね」


「ほんの少し回復しただけ…しかも使えるのはただの回復ヒールのみ。なんなんですか?この子」


私に対して文句を言っている…もうやだ、このパーティ…。私、使えないのか…


ミナルはもう疲れ切っていた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「なぁちょっといいか?」


ダンジョンから戻ってきてリーダーのキルトが話してきた。「こんなんで限界とかふざけるなよ?」と言ってきた奴だ。


「な、なんでしょう?」


「もうお前、このパーティにいらない」


「それは…なんでですか?」


そう言うと、少し怒った口調で言ってきた。


「お前が1番分かってるだろ?役立たずなんだよ。いくら回復術師ヒーラーだとしても使えるのは初級の回復ヒールだけ。周りからすればそれでもスカウトしたいだろうが回数は20回前後。Aランクパーティにはもういらないんだよ」


そう言われてズキンと心が痛んだ。


ミナルはAランクパーティの『竜の吐息』に入っている。そのパーティは結成してから6ヶ月でAランクパーティになった期待の新星である。

ミナルは最初から組んでいたものの段々と実力が離れていった。


「もう田舎でも帰って農家でもすれば?」


少し笑った口調で話しかけてきた。名前はセリ。キルトとは恋人である。「使えないわね…」などと言ってきた奴である。


「これ言っちゃうとあれだけど…私の魔法で回復する事出来るの。だからもう役立たずなの」


私は…今まで何してきたんだろうなぁ…そう思うと涙が出そうになったがなんとか堪えた。


「少しやっただけで限界を迎える雑魚回復術師ヒーラー。周りを探せばあなたよりも出来る回復術師ヒーラーだっているんだから」


今度はネストがダメ出ししてきた。ネストは弓の使い手で百発百中である。


「うっ…」


ミナルの心は既にボロボロになっていた。


「というわけで次のクエストでお前は追放だ」


「はい…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そうこうしているうちに次の日となりダンジョンに潜った。ミナルがこのパーティで最後のクエストとなる日。そして最強になる一歩でもあった。


_________________________________________

読んでくれてありがとうございます。

応援よろしくお願いします。


主人公の強さは普通の冒険者が中だとすると、中の下、または下の上です。

これから強くなるはずです。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る