第7話

3)それにひとつの名を与えてそれを個体化する。私たちは自分の手足を見て、こう考える。これらの組み合わせがひとりの個人を形成しているが、この個人は再生産の働きをする唯一の中心から生まれてきた、と。[下p133]※サミュエル・バトラ『エレホン』からの文中引用


海から翻訳したのは漁師では無い。それはモササウルス。暁美ゆうむの落とした八重歯。古代の鯨が調理場の拷問を終わらせる。海獣とはオットセイの事を指す。トドやセイウチ、アザラシとアシカ。イッカクの八重歯がマロニエを突き刺す。彼女を狙うライオンを仕留めようと、その幹は刺されたものを抜かせない。子も内臓も喰らい放題さ。終わらせなければ。音楽と箱庭、それから霧の街から通ずる一つの選択。ノヴリスオリーヴ。ジュ。箱の中に囚われた猫の揺らぎを知らせてくれたら。僕ならわかる。猫との離れ方。

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