初恋の彼女がウザかわ系美少女になって帰ってきました

枝咲

プロローグ

 一目惚れをした


 儚げで、美しく、今にも消えてしまいそうなそんな女の子をどうにかして笑わせたかった。



「どうして泣いてるの?」



「みんなが変だって……髪の毛も目もみんなと違うから不気味だって」


「え、ぼくはとても素敵だと思う…!!髪の毛はキラキラでふわふわしてるしお目はお空みたいに青く透き通っていてきれい!!」



「……………………………ほんと?でも普通とは違うよ、あなたは怖くないの?」



「少しも怖くなんてないよ!!それに僕もみんなと違う点があるんだ。僕の名前はきらぼしって読むんだけど、いつも周りにバカにされたり笑わられたりされるんだ…。けどかっこいい名前だろ???」



「ふふふ……ありがとう。わたしの名前は湊月百合みつきゆりっていいます。」



「ぼくの名前は衛宮煌星えみやきらぼしよろしくな!」


「こちらこそよろしくおねがいします。」


 お互いに握手を交わした、彼女の自分だけに向けられた笑顔が頭にこびりついて離れなかった。


 笑った顔や、怒った顔もっと色んな表情を見たいと心から思った。


 そこから始まり、彼女が海外に引っ越すまでの間を一緒に過ごした。



 今では少し痛々しく眩しい小学生になってばかりくらいの記憶。













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