第3話
君がいるのを 誰も見てはなくとも
そこに君がいることくらいは 知っている
君は そこにいようと
花瓶を割ることは難しい
君が花瓶が割れるのを強く願えば
花瓶はすぐにでも割れてしまえる
蝶が蛹に変わるのを 止めることは難しいもの
花瓶が割れたのも
君のせいだってことくらい
君が割らなくとも
君が願えば花瓶は割れる
誰も君を知らなくとも
君は 君がそこにいることくらい
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